私が正しいのだから相手が間違っている。か?

2014年09月08日

 TA・交流分析の理論にOK牧場というのがあります。
大好きな理論の1つです。

 少しく説明しますと、
私が思うところの私と私以外の人、世界などとの私の関係を表したものです。

 いつものように、またもやなんのこっちゃ?
かもしれませんが、チョビッとご辛抱を。

 さて、OK牧場というだけあって、
OKとOKじゃないつまりNot OKで、私と私以外の人や世界などを分けます。

正しい
 心地よい
   しっかりしている
    動じない
 自信がある
などのポジティブな感覚・評価は「OK」で、

間違っている
 よくない
  嫌だ
    グラついている
 動揺している
   不安だ
 自信がない
などのネガティブな感覚・評価は「Not OK」となります。

 これを私とあなたに当てはめると、

 私正しい、私自信がある、私心地いい、私しっかりしている
などは、私OK

 私間違っている、私不安だ、私不快だ、私グラついている
などは、私Not OK

 同じように、
 あなた正しい、あなたしっかりしているなどは
あなたOKで、

 あなた間違っている、あなた良くない、あなた嫌いなどは、
あなたNot OKです。

 そして、この4つのOKとNot OKを組み合わせて、私とあなたの関係性を表現します。

私もあなたもOKな、私OK-あなたOK

私はOKであなたはダメな、私OK-あなたNot OK

私はダメであなたはOKな、私Not OK-あなたOK

私もあなたもダメな、私Not OK-あなたNot OK

 さて、このOKとNot OKは、実は客観的ではなく、私の主観なのです。
つまり、私の思うところで、私の評価基準に照らすと、OK か Not OK
 というのがミソなのです。

 どういうことかというと、
 (私が思うところ)私は、人前で話すのが苦手だけど、あの人は上手やわ~。
は、私Not OK-あなたOK
 なので、上手なあの人の言う通りにしたり、あの人にあこがれたり、おかげで自分のことが情けなくなったりしたりします。
 私がダメなので、正しいあの人を変えようとせず、ダメな自分を変えるのですね。

 だから、
イヤな雰囲気に出会ったとき、こそ~っとその場から立ち去ることも多いかもしれません。
 
 また、
 (私の基準に照らすと)私のこのやり方が一番正しい、それに比べてあの人のやり方は間違っている、良くない。
は、私OK-あなたNot OK
 なので、あの人(のやり方)を認めなかったり、ときにあの人を「あんたまちがっちょるよ!」と責めたり攻めたりします。
 私は正しく動かないので、間違っている相手を動かそうとするようです。

 そして、
 (私の思うところ)私は、この問題に対して私もうまくできないし、あの人もうまく対処できない、そもそもそういうダメな社会だからと思っている。
は、私Not OK-あなたNot OK
 なので、どうせ無理でしょ。やっても無駄っす。のように、問題解決に積極的でなく、期待しない態度をとることが多いかもしれません。

 私OK-あなたOKは、私もあなたも対等平等です。
だから、会話は誠実で、率直なものになるでしょう。
 だって、私もあなたも正しく、自信があってOKだし、双方心地よいままで関わっていいからです。

 私たちは、4つのうち好みの立場をもっていると指摘されています。
相手を責めやすいか、
自分から引っ込みやすいか、
どちらにも期待しないか、
双方に期待をし、お互いに正直な交流をしているか。それを促してるか。

 自分の好みをチェックしてみることは、日頃の自分を振り返るのに役立ちます。

ヒ・ミ・ツなぜ牧場なのかって? それはまたの機会に。


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Posted by 聞風坊 at 00:00│Comments(0)交流分析
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