ひきこもりが、パソコンに強いとは限りません

2015年04月12日

 世のなか、実態の一部を反映した勝手な決めつけが横行しています。

例えば、
 万歳 主婦は三食昼寝付きだ。
休日なく1年360日以上睡眠の8時間を除けば常に労働状態にあるという実態を反映した表現ではありません。

 サクラ 女子アナは、給料もよく華麗な仕事だ。
実際は、放送局の社員だそうで、基本OLと同じみたいです。

 たまねぎ2 不登校はさなぎだ。
 成長過程にあり、やがて羽化して再登校したり進学したりするという意味でしょうが、肉体的、精神的な疾患によって心身が不調で登校できない状態の人もいます。
 この場合は、手当なしの羽化は期待できません。医療を受けることが先決です。

パソコン ひきこもりはパソコンが得意だ。
だから、仕事もパソコン系が適している。となります。
 しかし、パソコンが苦手な人も多くいます。
 私もこのたぐいです赤面。レジストリとか、スカイプとか、ユースト、ニコ生放送とか、まったく意味が分かりません。ワープロとインターネット閲覧とメールができれば十分なのです。

 こもる人については、その他、ゲームを寝食忘れてやっているとか、友達が欲しいとか、本当は仕事がしたいとか、いろいろ言われています。
いずれもある一面その通りです。

テレビ ゲーム機を買ってもらっていて、ゲームソフトを買えるならば、一時的にゲームにのめり込むことはあるでしょう。これは社会人でも当てはまります。連休にゲームをやり込む勤労者は少なくありません。

 しかし、寝食を忘れているかというとそんなことはありません。
 もし、寝食を忘れて、しかも課金が数万円以上が何週間も続くとなると、それはひきこもりというよりネット依存という病気として治療の対象になるでしょう。

チョキ 友達も、今欲しいかというとビミョーな人が多いはずです。
 悪口を言わない、批判しない、強引じゃない、マッタリできる、ピンポイントで趣味が合う、会いたいときに会える、いつも誉めてくれる、優しい、などの条件をしっかりクリアした人なら、友達として欲しい。と思っているかもしれません。

 むしろ、
あえて必要とは思わない。という感覚の人が多いかもしれません。

 なぜなら、
人づきあいは、とっても心が動くので疲れるからです。
 実際に人と関わっているその時はもちろん、

 その前の段階で、あーでもない、こーでもないといろいろ思いを巡らせて疲れ切ってしまうこともありますし、

 関わりが終わった後、あー言えばよかった、あんなことしなきゃよかった、ホントは相手は楽しくなかったんじゃないだろうか、別れたあと陰で悪口言ってるんじゃないだろーか、なんて疑心暗鬼に陥り、気持ちが荒れることはザラだからですね。

力こぶ 働きたい。
と思う人も、少ないかもしれません。
 上記のように人づきあいに苦労するので、
そんな職場じゃ働けない。
 という実感が強いからです。

 一部、パソコンに強く、こもる人同士で仲間を作って元気に活動している人たちがいるからといって、
その人たちを標準にしてひきこもり全体の実態を語るのは妥当ではありません。

 その当事者たちも、自分たちができているからといって、自分たち以外のこもる人たちも、自分たちと同じようだと決めつけるのは現実的ではありません。

 こもっている人たちの中には、パソコンが苦手な人、自助グループが嫌いな人はいるでしょう。

そして、
 実は人と関わるのに長けた人、
  本来はにぎやかな場所が好きな人、
    部屋にいるより自然の中にいるのが好きな人もいるでしょう。

 イメージを決めつけない。
リアルなその人に注意を向ける。

 これが大切ですね。



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Posted by 聞風坊 at 06:00│Comments(0)ひきこもる
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