オスゴリラのようにありたいと思った話

2020年07月26日

『スマホを捨てたい子どもたち 野生に学ぶ「未知の時代」の生き方』(山際寿一著 ポプラ社 2020)

を読んだのでした。

現代人が、言葉を使ったコミュニケーションにかたよりすぎたために、逆に分かりあえなくなった、言葉に縛られるようになってしまったことを指摘し、

野生のゴリラの暮らしぶりから、これからの、人間社会でのつながり方を提起する本でした。

内容を簡単に言うと、
人類の本来のコミュニケーションの仕方を研究するために、人類に近い野生のゴリラと一緒に生活した著者は、
ゴリラが、言葉でコミュニケーションするよりも、身体の距離感や、まなざし、行動などで豊かにコミュニケートしていることに気づき、

スマホに象徴されるように、現代人は言葉=文字情報を中心にしてコミュニケーションしていて、
実際に顔を見合わせた交流がないために、
言葉を交わさず同調したり、共感したり、きちんと察したりの知覚体験が乏しくなっている。

もっと、身体の知覚、感覚を大事にして、暮らしていくことが今後は必要になってくる。
みたいな内容でした。

私が心を動かしたのは、オスゴリラの子育ての在り様です。
しゃべらないんだそうです。
じっとしている。
その周りで、子どもゴリラが遊んでいる。
それを気にしてないようで実は気にしながらじっとしている。
野生の感覚で、異変を敏感に知覚できるのでしょう。

自分の身体をジャングルジムのように使われながらもじっとしている。

ときに子ども同士のいさかいがあったら、仲裁に入る。
いいことわるいことをじっと伝える。

オスゴリラは、子どもたちの様子、行動に同調し、共感し、察して関わっているようなんです。
言葉なくとも。

子どもたちは、そんなオスゴリラを頼って、同調し、共感し、察して自分の行動を自ら律するようになる。
やってイイことならじっと見守ってくれてる。
やらかしたらちゃんと叱ってくれる。
どこまでやってイイか、どこまでやったらいけないか、何をしたらいいか悪いかはしっかり教えてくれる。

そうやって後輩を育てる。

背中で語る。
のが昭和のかっこよさでした。

在り様で語る。
そんなオスゴリラのような人間になりたいと思ったのでした。



タグ :ゴリラ

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