心理職の国家資格について思ったこと

2019年07月10日

 2018(H30)年に、初の心理職の国家資格試験が実施されました。
 第2回の試験は今年もうすぐです。

 国家資格なので、
 将来、心理カウンセラー、心理セラピスト、相談員、心理士などとして
 仕事することを望む人たちは、少なくとも一度はこの資格の取得を考えることでしょう。

 さて、
 いつ考えるのでしょう?

 どの段階で考えるのでしょう?

 遅くとも自分の進路を決定する中学や高校の頃でしょうか。

 この段階で、
 国家資格を取って心理職になると決めたら、

 次は、
 大学や大学院に行き単位を取得し、実践や実習で経験を積んで受験。

 そして、
 合格して晴れて心理職の国家資格取得となるようです。

 この間、6年ほど。

 それは、
 心理職に最低限必要な知識と技術を習得するための

 6年間を過ごせる費用と時間と環境が必要。

 と言うことを意味しています。

 それは、

 勉強する機会に恵まれ、

 時間に恵まれ、

 お金に恵まれ、

 周囲のオトナたちの協力に恵まれないと、

 なかなか難しいこと。

 もし今中学生の少年少女が、心理職になりたいと思ったとしたら、

 まずは高校に進学せねばなりません。

 まずその学費がないと難しい。
 学力もないと。
 そして、
 学問を優先できる家庭環境、学校生活環境でないと。

 そして高校を不登校などの理由で中退もせず、
 卒業しないと難しい。

 さらに
 心理職養成課程のある指定の大学・院に進学できないと難しい。

 4~6年ほど
 大学で学び、単位を取り、多くは大学院まで進んで勉強し、
 実習や実践を積み、

 すべての課程を修了して、

 やっと資格が取れる権利が生じます。

 合格できるかどうかは本人の努力次第。

 しかも、
 合格したとしても心理職に就けるとは限らない。

 なかなか厳しい道ができあがった感じがしています。

 さて、この厳しい道。
 いくつも通らねばならない狭き門を通り抜けられる人は、
 とても限られているように思えます。

 限られた人のみが歩める道。
 まるでエリート街道のようでもあります。

 自分の努力はもちろん、
 その努力を周囲が支えないと歩めない道。
 です。

 となると、
 心と身体が健康でもない、
 お金もない、
 学歴もない、
 学問もできない、
 自分のために使う時間もない、
 そんな人たちは、この道を歩むのはとても難しいのでしょう。

 そして実は、
 その人たちこそ心理的支援が必要な人たちで、

 自分たちがそういう経験をしているからこそ、
 困難を抱える人たちの心に寄りそう感覚を持っている人たちなんです。

 カウンセラー界には、
 カウンセリングをたくさん受けた人こそがいいカウンセラーになれる。
 と言う口伝があります。
 
 エリート街道を行く人たちは、

 その道以外の人生を歩む人たちの心に寄り添えるのか?

 そんなことが気になる昨今なのでした。

 公認心理師を目指す志ある人たち!

 自分たちが恵まれていることをかみしめつつ、合格の栄誉に浴したまえ!

 幸あらんことを!


タグ :公認心理師

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