働けないと税と公共サービス受益の話

2018年05月26日

 続きです。

 働かないから納税しないけど公共サービスは受けている状態をどう受け止めるかについて考えてみました。

 こういう状態をタックスイーター(Tax eater)なんて侮蔑的に呼ぶこともあります。
 ちなみに税金を納める人はタックスペイヤー(Tax payer)ですね。

 注目したのは、

 働かないでいい!

 の言葉の奥の気持ちです。

 働かなくていい。
 全然問題ない。
 働くなんてありえない。
 なんて風に働くことを馬鹿にした思いから発された言葉のようには感じないのです。

 むしろ働くことにとても価値を置いている。
 働くことの大事さを知っている。
 だからこその発言のように思えるのです。

 そこから私は、

 働かなくていいよ。って言ってほしい。

 そんな気持ちがあるように感じました。

 そしてそれは、

 働けないのだから。

 を意味しているように思えます。

 働かない!
 として、働かずに受益だけを目指しているのではなく、

 働けない!
 ってことを言いたいのではないか。

 そう思うのです。

 働けない!
 税金も納められない!

 それほど、
 社会で傷ついてしまったのかもしれません。

 そんな心の痛みをどうにも感じてしまいました。

 さて、こう考えてくるならば、
 
 社会から

 ある意味無条件に優しくされていい。

 と思えてきます。

 働かなくても、

 納税しなくても、

 社会は最低限の健康と安全は守ります。
 サービスは提供します。

 差別なく。

 能力があるなしに関係なく。

 生産性があるなしに関係なく。

 社会貢献度が高い低いに関係なく。

 あなただから。

 そんな自分なんだ。

 それぐらい甘えていいんだ。自分って。

 この社会に属している自分って。

 社会から優しくされる価値があるんだ。

 ここにいるだけで。

 生きているだけで。

 そんな社会の中にいるんだ。

 そんな人たちの中にいるんだ自分って。
 
 そもそも、思いやりで成り立っている社会にあって、
 思いやりどころか、ひどい仕打ちばかり受けてしまったのだから、
 少しぐらい、優しくされてもいいい。
 大目に見られてもいい。

 せめて公共サービスぐらい気兼ねなく受益してもいい。

 それでいいように思えます。

 私聞風坊には、こもっている最中に支えになる一文がありました。

 働かなくていい。
 今は回復することが仕事だ。

 この一文を胸に回復ばかりを考えて30代を過ごしてきました。
 
 十分なほどに回復すると、
   ※実際は快復だったり変化成長だったりしますが、
 働けそうな気がしてきます。不思議と。

 そんな心の状態になったら、実際に働けます。

 となると、自動的に所得から直接納税することになります。※もちろん応分です。
 タックスペイヤーになります。

 社会的活動が増えると消費も増えるので消費税納税の面からも納税額が上がります。
 
 働いて収入を得ることばかり、
 税金を納めることばかりが仕事ではありません。

 自分の心と体を健康に保つ。
 ということも、
 私たちが担っているものすごく大切な仕事なのです。

 働かなくていい。
 今は快復するのが仕事なんだ。



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