働くことと税金と公共サービスのこと

2018年05月25日

 最近、いわゆる当事者の声と一般の人の声と支援者の声が交わる場に居合わせたので、
 それをもとにいろいろ考えたことを記します。

 その場でどんな風に声が交わったかというと、

 まず、

 働かなくてもいい! という主張があり、

 それについて、
 税によって社会が回っている事実にについてどう考えるか?
 という問いかけがありました。

 これにこたえる形で、
 働かざるもの食うべからず的な倫理的・道徳的発想はやめるべきだ!
 という発言がありました。

 要約するとおおよそこんな感じでした。

 さて、
 税金というのは、暮らしの中でいろいろな形で使われています。
 道路の補修、信号機にも、
 上下水道にも、
 警察や消防救急や国防にも、
 
 生まれると登録される戸籍の管理にも、
 教育やインフルエンザ対策とかの公衆衛生にも、

 医療・介護保険制度は、税金みたいな感じで徴収し利用されてますし、もちろん公費=税金も入ってます。
 
 国税庁のホーページには、
みんなの安全を守る警察・消防や、道路・水道の整備といった「みんなのために役立つ活動」や、年金・医療・福祉・教育など「社会での助け合いのための活動」に使われています。
 そのために必要なたくさんのお金をみんなで出し合って負担するのが「税金」です。
 つまり税金は、みんなで社会を支えるための「会費」といえるでしょう。


とあります。https://www.nta.go.jp/taxes/kids/nyumon/page01.htm

 上記サービスは、私たちは意識しなくても、求めなくても、提供されるサービスです。
 その人や会社が税金を納めていてもいなくても提供されます。
 そして私たちは受益します。

 そのためか、
 私たちは、とても身近なことに税が使われているということをあまり意識しません。
 ごく当たり前、フツーに提供されているから税金がかかわっているって意識もしないのでしょう。
 
 だから、申請しなくてもサービスが受けられます。
 110番したら、まずは利用登録と利用料を払ってくれ、捜査はそれからだ。なんて話はあり得ません。

 こう考えると私たちは誰もが、
 これらのサービスを受ける権利を無条件に持っていると言ってもいいかもしれません。

 実はこんな身近な税金ですが、
 その税金はどうやって集めるかというと、
 所得税や消費税や住民税などの形があります。
 ※ちなみに、消費税が導入された時から、あらゆる国民は納税者になったと思われます。

 このうち、所得税や住民税は、個人や企業の儲けた額に応じて決定します。
 儲けが少ないと税額0円というのもありますね。
 応分負担と言うのでしょうか。

 おおよその場合、働いて収入を得ます。
 その収入から、かかった費用を引いたものが儲けですね。
 
 さて、
 この考え方をもとにすると、
 働かなくていい! 
 は、収入がなくてもいいとなり、

 つまりは納税しなくてもいい!
 ってことを言っていることになってしまいます。

 となるとこれは、
 みんなが自分を含むみんなのためのサービスに使うために
 税金を負担して成り立っている社会にあって、

 私は、サービスは受けるけど負担はしないよ!

 と言っていることになってしまいます。

 これだととても身勝手な感じ。
 
 じゃぁだからといって、
 拒否権を発動して、戸籍や警察や救急や医療、信号機などのサービスを受けなくてもいいです。
 というわけにはいかないのが難しいところです。
 
 私たちは否が応でも税金が関係するサービスの恩恵を被ってしまいます。
 税がまったく関わらないサービス、物品なんてないのではないでしょうか。

 おせっかいといえばおせっかい、思いやりがあるといえば思いやりがある。
 そんな社会の一員なんですね。知らず私たちはすでに。

 こう考えてくると、妙な気分になります。
 ありがたいけど、なんだかちょっと押しつけがましい。あ、でもやっぱりやってくれてるとホント助かる、ウン。
 あ、でも税金だし。納めてないし・・・。
 
 自分は働かなくていいと思っています。
 だから納税もしません。できません。
 それでは心苦しいからサービスも要りません。

 というふうに、
 負担したくないからサービスは要らない。
 の理屈は却下されるでしょう。
 税金を納めていてもいなくても、戸籍は管理されるし、警察や消防はサービスしてくれます。
 道路を歩いても拒否られません。当たり前です。

 では、働かない人=儲けのない人=税金を納めない人は、
 一方的にサービスを受けるしかないのでしょうか。
 悔しい、恥ずかしい、情けない思いを秘めながら。
 ごくつぶし、タックスイーター(Tax Eater)の汚名は返上できないのでしょうか?

 この項続く。
 


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