2017年11月15日

専門職と当事者・家族が折り合えない話

 専門職というのは、専門の範囲で仕事をする人のことです。

 ということは、範囲の外の仕事はしないし、してはならない面も強い。となります。

 ケータイ電話を販売することを専門に仕事している場合、
ケータイ電話に関する範囲は専門的な知識と技能があります。当然です。
 むしろ、持っていなければなりません。

 逆に、それ以外の専門性、例えば飛行機の操縦については知識も技能も要りません。
 別に、なくても構いません。

 医療や教育や福祉やカウンセラーなどの相談の専門職も同様です。

 自分の仕事の範囲については、
 しっかり専門的な知識と技能を習得し、責任を持って仕事します。

 ですが、その範囲の外は、さほど詳しくなくてもいいし、責任はもちろんありません。

 医療は、内科なら内科、精神科なら精神科の範囲で責任を持って専門的に関わります。

 教育なら、小中高の各学校を卒業するまで、教育的な面について責任を持って専門的に関わります。

 福祉も相談職も同様です。

 自分の仕事の範囲に集中します。

 都合、範囲外には意識はあまり向けません。
 それするぐらいなら(人の仕事の心配するぐらいなら)自分の仕事をもっとちゃんとしろ!
 みたいな気持ちもあるからでしょう。

 つまり、専門職は、自分の専門的技量を発揮して相手の利益を向上させる視線の送り先が、

 自分の仕事の範囲までなのです。

 医療なら病気やケガが治るまで。その先の仕事については関わらない。

 学校なら卒業するまで。その先の進学先や仕事についてはその先の専門職に委ねる。

 福祉も相談職も同様です。

 一方で、そういう支援を受ける側はそうではありません。

 病気やケガが治った後、

 卒業した後、進学した後、就職した後、

 福祉サービスを使い始めた後、

 相談した後、相談が終了した後、

 がある意味本番なのです。

 支援が終わったのだから、
 その後は、自分の力でやっていかねばならないからです。

 だから、支援を受ける人、つまり当事者や家族は、

 常のその後を気にしています。

 病気やケガが治った後。
 学校が終わった後。
 福祉の利用が始まった後、回復したりして利用できなくなった後。
 カウンセリングやセラピーが終わった後。

 言うなれば、当事者や家族は一生目線なんです。

 対して専門職は一時的目線と言えるでしょうか。

 専門職は自分たちのことを考えてくれていない。

 そんな思いを持つ当事者や家族は少なくありません。

 ひょっとしたら、自分たちと専門職の目線の送り先の限界が異なっているからかもしれません。

 教育場面では進路保障と言うようですが、

 この人の一生涯を少しばかり見すえて、支援の終結の形を考える支援。

 はとても大事なことのように思えています。

 



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