病院がふわっと断ってくることについて 2

2017年09月18日

 患者に治療意欲がないという理由で医療者が患者の受け入れを実質断る場合について。
の続き記事です。

 各種調査ではっきりしているように、
こもっている人は、医療が必要な人がほとんどなのですが、
いざ受診するとなると、大きな壁が立ちはだかります。
 絶望するほどの厚く高い巨大な障壁です。

 それが治療意欲。

治療意欲がないと、医療の効果が期待できないので、実質「お断り」される場合は多いのです。
 つまり、拒否らレる。

確かに、こもっている人は受診をしないし、継続通院もなかなかしません。
つまり治療意欲がない。
 そういう面は間違いなくあります。

さて、この治療意欲。
もっぱら患者にそれがないと言うことだけ取り沙汰されますが、

 実は、患者に治療意欲がないという面に加え、
医療者にも意欲がないという面があるようです。

 なぜなら、医療者の
患者のために働きたい! 
 という意欲をくじく患者だからなんです。
治療意欲のない患者は。
治療意欲の見られない患者は。
治療意欲が感じられない患者は。

 そしてそれは、
長年精一杯やるだけやっても治らない回復の困難から、

医療に対して期待しなくなったこと、
自分の健康に対して希望を持たなくなったことなどの、
 思いを持った患者が、

医療者に対して、そういう思いで接しているからではないかと考えます。

どうせ無理でしょう? あなたも。 自分も。

 視点を変えると、
自分のくじけた意欲、解消不可能と思われる困難を抱える自分の痛みを、
医療者に無言で伝えているとも考えられます。

 でも、無言で伝えようとすると、伝わりづらいもの。
誤解すらされます。
治療意欲がない。
みたいに。

だから、なるべく言葉にして伝えることが大切。
医療者に分かりやすいように。

できれば、よくなりたいです。
でもその自信はありません。
それほど期待もしていません。
諦めています。

治ればイイと思っています。
でも・・・。

正直な思いを言葉にして、伝えてみる価値はあるでしょう。
にも関わらず、それを受け止められない医療者なら、
他をあたりましょう。

この項終わり。



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