2017年09月06日

トラウマケアのこと 9 まとめ

 身体はトラウマを記録する――脳・心・体のつながりと回復のための手法
 ( べッセル・ヴァン・デア・コーク著 柴田裕之訳 紀伊國屋書店 2016)

 を読んで、自分がこれまでやってきたことと照らし合わせてみるシリーズの一応の最後です。

 トラウマについて、科学的根拠を元に解説とケアの仕方が網羅されている本書は、
 これまで、自分の身に起きているなんとも言えないスッキリしない感じの理由がよく分かります。
 自分はどうにもフツーとは違う。という感覚の理由もふに落ちます。

 例えば、
 トラウマを負うと、アドレナリンの量が減りづらくなるのだそうです。

 一般的に、神経伝達物質とか脳内ホルモンとかは、必要な時に一気に分泌され、状況が終わったらすぐに無くなっているものだそうです。
 アブナイ! と感じた瞬間に自動的にアドレナリンが分泌され、アブナくなくなった。と感じたらアドレナリンは無くなっていきます。

 ところが、トラウマを負うと、アブナくなくなった。と感じづらくなるのだそうです。
 脳の危機感知部分(扁桃体とか)が日頃からものすごく活動的になってしまっているかららしいのです。
 常に、アブナイ! と感じているような状態にいるのがトラウマを負った人。
 
 興奮や、ストレスから解放されづらい脳の状態、身体の状態になっているのだそうです。
 だから、怒りがおさまりづらく、すぐドキドキするし、なかなか静まらないし、いつもイライラしてるんです。

 また、目を閉じると心が静まるのがフツーだとすると、トラウマを負うと気が高ぶるのだそうです。
 危機を感知するために、より耳をすましてしまうからでしょう。

 だから、
 眠りに入ることに困難があります。
 リラックスもできません。

 私は子どもの頃から不眠なんです。

 こんな感じで、トラウマを負った人が感じる
 なんかフツーの人と違う。
 点についても詳細に解説があります。

 全体的にトラウマを負った人への思いやりあふれる筆致です。
 特に、
 「どうせ誰も助けてくれないんだし、自分でやるしかないじゃん」的な、
 虐待によるトラウマを負った人の特徴の、現実的でありつつも多少皮肉交じりの世界観も愛情豊かに受け入れている印象です。
 
 トラウマを負うと、常識世界とは違う、あべこべな世界で生きている感じなんです。
 生きる場所が無い。
 居場所がない。
 ※フツーの世界では。トラウマを負うような世界ならあるけど。
 そんな思いを持っています。

 そんな私たちの思いを代弁してくれる一書なんです。

 さて、
 私は、この本を読んで、たくさんの気づきを得ました。

 特に、これまで自分が興味を持ってやってきたことは、実はトラウマケアだったんだと気づいたんです。

 それは、
 人は、自分をOKにするように、なにかやっている。

 どうすれば自分がOKな状態になるか知っている。本能的に。

 というTAの考えをなぞるものでもありました。

 今、悩みの中にある人。

 なにかやっている日常ささいなことが実は、自分のケアになっているかもしれませんよ。

 スゴイですよ私たちって。


タグ :トラウマ

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