2017年09月12日

精神療法の前提が違うということ

 アダルトチルドレン、ひきこもり、不登校、トラウマ関連の書籍や各種調査でよく指摘されていることに、

 治療効果がない。

 支援継続が難しい。

 分かってもらえない。

 逆に傷つく。

 というような、治療・支援と当事者本人がうまく協調できていない点があります。

 支援のミスマッチなんて言われることもあります。

 さて、心理・精神療法は治療モデルというものがあります。

 当事者本人が困難をかかえるに至ったいきさつや、

 そこから困難解消までの道筋を、

 ある程度パターン化したものです。

 この、状態が悪くなってきたパターンとよくなっていくパターンをもとに、治療が進められます。

 認知の歪みが原因だから、ゆがみを直せば改善する。とか、

 感情を抑え込んでいるから、感情を解放すればいい。とか。

 一人で問題を抱え込んでいるから、しっかり聴かれる経験をすれば自然と回復する。とか。

 本当はまったく怖い要素はないのに、不安でいっぱいで行動を起こせないから、まず行動するよう少し強引でも行動を起こさせる。とか。

 です。

 ところが、このモデル・パターンには、前提があるんです。

 人と関われる。

 健康になりたい欲求がある。

 社会生活を送りたい気持ちがある。

 将来展望がある。

 どうもこんな感じ。

 そのため、

 人と関わることに一番困難を感じる。 ※人である治療者と関わることが難しい。

 だから、健康になって人と関われるようになる意味を感じない。
 
 だから、社会と関わる気がない。

 そんな自分だから、将来の夢や希望がない。

 そんな人に対しては、そもそも治療が成り立たないのです。

 治療モデルの前提が違いすぎる。

 当事者本人が、町の医療機関、支援機関に行っても、

 あの有名な医師や、治療家や、支援者を頼っても、

 今ひとつ効果がないと感じることはよくあります。

 前提の違いの影響のように思えます。

 そもそもこの世に足場のある人を前提に作られた治療モデルだからでしょう。

 では、どうすればいいのか?

 足場を築くことが先決なようです。

 足場のない人がそのまま違和感なくいれる場で、足場は築かれます。
 
 受容支持的な治療空間や、

 いわゆる当事者グループは、その足場になるのでしょう。

 


タグ :足場前提

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