スマホ持ってて貧困ってないじゃんのこと

2017年03月02日

 日本の子どもの6人に一人は貧困なのだそうです。

 そのうち特に、相対的貧困と言って、同年代の一般的な状況と比べると貧困だとされる状態が問題となっています。

 さて、
 貧しくて困っている。それが貧困ですね。

 関連の言葉に困窮があります。窮して困っているのですね。

 さらに関連で困難というのもあります。生活困難とか、学習・教育困難とか、経済的困難とかって使われます。

 いずれにしても、言葉が持つイメージがあります。

 衣服はボロボロ、食べものに困って、日に一度食べられればいい方、風呂に入ってないので臭う、働いていて学校に行けない、・・・。

 こんな状態だと、あぁ、貧困だ。困窮だ。生活に困っているんだ。と誰もが思いそう。

 でも、

 スマホを持っている。
 
 服もちゃんと洗ったものを着てくる。

 食事は摂れている。

 だとどうでしょう?

 そして、

 家にお金がないから、塾に行かない。

 部活の道具が買えないから部活に入らない。

 PCや美容の専門学校に行きたいけど断念。

 こうなると、貧困だとは思えない、そんなのフツーだと思う人がいるでしょう。

 資金がないからやりたいことをあきらめるのは、どこにでもあるいわゆるフツーの状態と思うからでしょう。

 だから、
 テレビなどで取り沙汰される貧困は、今の幸せを感じられない、よりぜいたくを求める我慢のない人たちの不満だ。
 社会問題にする意味ワカラン
 みたいな気持になっているかもしれません。

 ここなんです。
 日本の子どもの貧困の問題は、このフツーの感覚とのかい離のようなのです。

 フツー、貧困といえばボロボロなのに、だからスマホとか持てるはずないのに、そうでもないし、
 十分恵まれてるのに、その上文句言って、まだ何かしてもらおうと望んでる。
 そりゃおかしい。ぜいたくだ。

 そんな気持になるようです。きっとフツーの人は。

 特に、自力で頑張って人並み・フツーの生活を手にした年配の人たちは。

 日本全部が貧困状態で、国民みんなが辛抱して、全員が頑張って、今の経済的繁栄を築いた実績・自負のある人たちは。

 頑張りがたらん!

 この一言で相対的貧困問題を一蹴しがち。

 そんな
 頑張りが報われた人たちを論破するのに必死になっても難しい。

 なぜなら、その人たちは、
 頑張れば報われるという希望を持って生きてきた人たちで、
 その希望が自分の、自分たちの頑張りによって叶った人たちだからです。

 「頑張る」と「報われる」がセットの環境で生きてきた人たち。

 現在の世の中が、頑張っても報われるとは限らない世界に変わってしまったことを実感していないかもしれません。

 それが可能なのは、一部の人たち。それはある意味恵まれた人たちであることを。

 今、相対的貧困とカテゴライズされる子どもの貧困状態にある日本の総人口の6人に一人の子ども層の日本人は、

 頑張っても報われるとは限らない。頑張りようのない世界に生きています。

 そこに希望はありません。

 希望のあるなし

 これが、
 今を辛抱すれば将来必ずいいことがやって来ると、
 なぜかフツーに思ってて、それで必死に頑張ってきた昔の人との決定的な違いでしょう。

 昔は社会に希望があった。

 今は希望がない。

 少なくとも6人に一人の日本人の子どもは。

 この現実を知ることは大切です。



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