アウトリーチは慎重に

2016年09月06日

 ひきこもり支援をはじめ、不登校支援、貧困・困窮者支援、精神障害者支援等、

 およそ支援と名のつく界隈で、必ず取りざたされるのがアウトリーチです。

 いわゆる訪問支援なのですが、これがとても効果的だという神話が出来上がっているかのように、

 訪問さえすれば全てが丸く収まるかのように、ときどき資料などに書かれています。

 ここは、本人の立場からハッキリ言いましょう。

 逆効果です!!!

 人というかほ乳類は、対処できない巨大な脅威を感じると脅威から身を引いて小さく固まります。

 外からやって来る刺激すべてが自分に害をなすものと直感的に断定しているからです。

 優しい声も、美味しい食事も、有効な支援も、すべて害をなすもの。

 そんな状態のところに、のこのこと訪問したとしたらどうなるかは簡単に予想できますね。

 より強固に身を引くか、窮鼠猫を噛むよろしく暴力的に立ち向かうか。

 籠城戦か格闘戦かの違いはあっても、いずれにしても、戦闘が始まります。

 戦闘の後は、憔悴や疲弊が待っています。

 外界に出るエネルギーは枯渇します。

 それは、外に出る機会をまた失ったことを意味します。

 訪問・アウトリーチはこんな危険な関わり方だということを知った上で、

 慎重に慎重に実施してほしいと思っています。

 ひきこもりガイドライン2002は、本人の承諾をとることを再三再四強調しています。
 http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000006i6f.html

 これにつき私聞風坊は、(安易な)訪問に反対している感じすら持っています。

 アウトリーチは魔法の杖ではありません。
 現実の営みです。
 
 夢を見るのはやめましょう。



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この記事へのコメント
コメントありがとうございます。
アウトリーチの視点も、今のその生活のQOLを上げるために専門家が出張ってくるというのと、
今のその生活から引き出すために専門家が突撃する、
という真逆の思想が混在しているような印象の昨今であります。
Posted by 聞風坊聞風坊 at 2016年09月12日 08:56
なるほど、なるほど、勉強になります。
Posted by Ikuyo KarashimaIkuyo  Karashima at 2016年09月07日 21:30
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