世界への信頼感があるからガンバレる

2016年06月13日

 不意の病気、ケガ、災難など、

 予想外の出来事に遭って、

 人生設計が大きく狂い、

 絶望を味わい、

 それでも、そこから奮起してガンバル人の話をよく見聞きします。

 そのたびに抱く想いがあります。

 あぁ、この人たちはベースがあるんだ。

 不意の出来事が起きる前までは、

 家族を信じ、人をアテにし、社会を信頼し、あしたも安全な未来が来ることを予想できる体験をしている。

 この世で生きるためのベースがあるという意味です。

 だから人生設計を描いていたし、

 それがまったく狂ってしまって絶望したのでしょう。

 ベースがある人は、右往左往しながらも、やはりベースに帰るようです。
 
 もう一度、人を頼り、社会制度をアテにし、安全・安心を感じ、もう一度新しい未来を想像する。

 それはまるで、昔の設計を描き直しているよう。

 文字通り元に戻るという意味の回復ですね。

 ベースがしっかりしているから、こういう奮起、再起、回復ができるような気がしています。

 世界への信頼感が弱い場合はどうでしょう?

 立ち直る、乗り越える、克服する、ガンバル・・・。

 こういう力強い変化は難しいかもしれません。

 ベース、この世界で生きていくための土台が脆弱だからです。

 こんな場合は、
 社会参加に奮起を求めるよりも、まずは土台作りのように思えます。

 それは、
 今ここでの安全感を十分に味わうことでしょう。

 世界は思ったより安全だよ。
 そこそこの安全は提供されているよ。
 


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