当事者は語れているか? 2

2016年02月11日

 前記事の続きです。

 体験発表などと銘打った当事者語りは、語った人の思惑とはズレた内容が世間に周知されて、そのズレた当事者の声をもとに当事者の世間でのイメージが作られていくのでした。

 不登校はさなぎだ。

 ひきこもりは働いていないだけだ。

 精神病当事者は怖い。

 今、当事者の語りを聞く機会があったとして、
聴衆は、こういう世間の認識を基礎として、当事者の話を聞きます。

 そもそも、世間の認識をもとに当事者語りの依頼があるでしょう。

 例えば、
 社会から虐げられた存在として声を聞かせてくれ。

 障害があっても明るく元気に生きている姿を聞かせてくれ。

 ひきこもり状態から外に出るきっかけがあったはずだからそこを中心に語ってくれ。

 都合、当事者は、自分のリアルな胸の内を語る機会は与えられなくなってしまいます。

 サヴァルタンは語ることができるか? いや、できない。

というスピヴァグさんの指摘があります。

 結局、当事者は世間の関心のあることしか語れず、世間の理解の枠内でしか理解されない存在。
 なのかもしれません。

 長いこと当事者活動をやっていますが、いまだにこの壁に突き当たります。

 その壁を横目に、
 少しでも、当事者のリアルな声を届けるために、このブログはあります。

 毎度ご愛読感謝。

 この項終わり。




同じカテゴリー(社会のこと)の記事画像
【告知】ケアニン上映会とトークイベントのご案内
【告知】ひきこもりフォーラム2019のお知らせ 再掲
【告知】インクルーシブ教育のイエナプランの講演会あります!
【告知】困難を抱える子ども・若者支援のイベントあります
同じカテゴリー(社会のこと)の記事
 当事者が持つようになる社会的役目感のこと (2020-07-22 06:00)
 ひきこもり予防としての不登校支援はやめた方がいいんじゃないかと思う話 (2020-07-14 06:00)
 フツーの発達障害者だっていいじゃないかと思った話 (2020-07-10 06:00)
 卒業式や入学式への思い入れがない話 (2020-06-04 06:00)

※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
当事者は語れているか? 2
    コメント(0)