手助けが必要な人

2015年05月02日

 心理職は、基本、相談に来た人の力に依存していると以前の記事に書きました。



 これは、相談機関に電話かけたり、メールしたり、出向いたり、するようなことができているというのが前提の話でした。

 被援助行動なんて言うのですが援助を求める行動ができている人が前提になっています。
困難を抱えた人が、相談機関にアクセスする。
 すべてはそこから始まる仕組みです。

 だから、
自分の状態は誰かの手助けが必要だということが分かり、手助けを求める行動ができないと成り立ちません。

 例えばアルコール依存症のように、
 自分はアルコール依存症じゃない、100歩譲って大酒飲みだけど自分でコントロールできている。手助けはいらない。ちっ、ちっ、ちっ

 なんて思っているうちは、路上で寝っ転がることが常習化していたとしても、相談・支援機関(医療)は利用しません。
 都合、相談・支援機関(医療)は、手助けできません。

 半年以上家族以外との親密な人間関係を持っていないいわゆる社会的ひきこもり状態にある人のように、人・社会との関係を断って暮らしている人は、その性質上、相談・支援機関に自分からはアクセスしません。

 身体の具合が悪くても、心が傷んでいても、人と関わることに困難を覚えるために、ヘルプをしません。
 また、
 人と関わらないことによって、体や心の不調を他者が気づくという恩恵が得られません。
 つまり、自分の心身の状態の悪さ自体を把握できない場合が多いのです。

この記事続く。


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