許すと許可との違い

2015年04月24日

 昨年、子どものトラウマの研修を受けたのですが、その中で印象的なエピソードがありました。

 いじめられた子どもが、いじめた相手に対して、

許さないけど、いてもいい。

 という姿勢になったことで、いじめ・トラウマから自由になったというのです。

 いじめた行為は水に流さない。

 絶対に許さないし、忘れない!

 でも、お前はこの世にいてもいいよ。

 という意味だったとか。

 いじめ行為は許さないけれど、
この世に一緒に生きていくことは許可した。と言えましょうか。

 アイツがこの世にいても、もう自分はやられない。
   アイツが自分と同じ世界にいても、自分は大丈夫。

 そう思えるほど、力強くなったのでしょう。
自分に自信が持てるようになったのでしょう。

 いじめに遭った子どもを、いじめに類する環境、
つまりトラウマ的な出来事から遠ざけて守るだけでは、

 結局、いじめを中心にした生活を送っているだけなのかもしれません。

 いじめが起きないように。いじめに遭わないように。
   ひょっとしたら今、いじめにあってるんじゃない?
     この先、いじめに遭うんじゃない?

 こんな不安な状態で、日々を暮らすことは緊張を強います。
 
 だから、
 安全が確立され、心の平安も保たれるようになった上でという厳しい条件をつけてのことですが、
自分の味方といっしょに、

 いじめのようなトラウマを生じた出来事と向き合い、
その出来事を自分の過去の出来事として受け止めるようになってやっと、

 過去に囚われずに生きていけるようになるのだろうなと思いました。




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