ジェンダーがあるんだー

2015年01月08日

 昨今、男女共同参画社会の実現に向けて政府も本格的に動き出しているようですが、
共同参画社会を考えるとき、絶対に抑えておかねばならない考えがジェンダーです。

 ジェンダーは、社会的性差とか社会的性役割などと訳されることもあり、
性差別などを考えるとき、基準となる概念です。

 私聞風坊は、そもそも人権意識に敏感で、そのせいかこのジェンダーにも少々詳しいので、
本日はこれについて記します。

 ジェンダー。
 女性差別予防・対策的な視点から語られることが多いのですが、
私は、社会が、その個人の承諾を得ず勝手に決めたところの性別ごとの役割が固定化される問題。としてとらえています。

 いつものように、
なんのこっちゃキョロキョロ
 ですね。

 説明すると、
 男だから、女だから、男なのに、女なのに、が発言の頭につく場合、
性別によって、やること、やってはいけないこと、できること、できないことなどが決定され、それが固定化されている問題となります。

 まだまだ、なんのこっちゃ? でしょ。

 例を挙げましょう。
 男だから、酒がたくさん飲めるのが当然。
 女だから、酒を飲んだ男の介抱をするのが当然。

 男は、泣いてはいけない。泣くぐらいなら、相手を殴れ! それが男だ。
 女は、いっちょ前に意見してはいけないよ。意見するぐらいなら、泣くがいい。か弱いとみんなが優しくしてくれる。それが女だ。

 こう言うと少しは分かってきませんか?
 つまり、男や女という性別を理由に、社会が、その人の可能性や自由意志を排除して、特定の感情や思考や行動を押しつけているのです。
 まるで、君は社会からそういう(性)役割を与えられているんだ。と言わんばかりに。

 こう考えると、
 女性の細やかな配慮で職場の環境がよくなる。だから女性の社会進出を促進しよう。
というフレーズは、
 男性が細やかな配慮ができず、むしろ職場環境の害悪っぽい。ということから、細やかな配慮の必要な仕事には不向きだという暗黙の常識を生みそうです。
 日頃よく聞くフレーズに、ジェンダーが含まれていることはよくあります。

 その他に、
自動車の車庫入れは、男の人に頼もう。
背広のボタン付けは、女子職員に頼もう。
女子アナ(と認定されている年齢の女性アナウンサー)はちゃん付けだけど、男子アナはつけない。※というか男子アナという言葉自体がない?
 などが気になるところです。

 さて、
 ひきこもり界もこのジェンダーと切り離せません。
 ひきこもりは男性が多いとのデータが一般的なのですが、これが一人歩きし、男性が主にひきこもりになる。という誤った認識が広まっています。
 これでは、社会から孤立しているひきこもる女性の立場がありません。
 女性でこもる人の数は、男性と比較すると少ないことになるのでしょうが、決して絶対的に少ないわけではないし、むしろ絶対数(こもる人の総数100万人として3割が女性だとすると30万人!!!) としては多いと感じています。
 仮に絶対的に少ない(仮に全国で10人としても)としても無視していいということはありませんね。

 ひきこもり=男というジェンダーの認識が、女なのにひきこもりだ。として、こもるというとてつもない困難を抱えている女性に、さらに追い打ちをかけることは避けねばなりません。
 男でも女でもこもるのです!!!

 また、長男がひきこもりやすいというひきこもり界の経験則から、
 社会が長男に押しつける責任がひきこもりの一要因だとする説もあります。
 これもジェンダーの考えにもとづいていますね。社会や家族が勝手に押しつける男・跡取りという責任が際限なく重すぎるからという解釈です。この条件に当てはまる人は少なくなくいるのでしょうね。
 そして、次男や長女であっても責任を負わされている人は多いでしょうね。

 こう考えてくると、
 社会が勝手に押しつけてきた、性の別を理由にする社会的役割。
は、とても暴力的だと思えます。

 特に、役割を果たせないことをして、該当する性別やカテゴリーから排除するようになると、これはもう間違いなく暴力です。
細やかな配慮をする役割ができないから、あの人は女じゃない。
力仕事ができないから、男じゃない。
ひきこもるから、長男じゃない。女じゃない。
 社会の予想に反するからといって、その人の個性を否定してはなりません。

 私たちは、ジェンダーに今より鋭敏になる必要性があるように感じています。




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