気持ちを聴かない相談

2014年05月16日

 相談事のある人の話を聴く場合、

話の内容より、どんな風に話しているかに耳を傾けましょう。
 とカウンセラー養成場面ではよく指導されます。

 何月何日に、誰と誰が、話をしてて、その時、誰がこうしてこうなって、結果、その人たちはこうなりました。
という内容よりも、

 その話をしているときに、その人は、
 どんな表情で、どんなニュアンスで、どんな声のトーンで、どんな姿勢で、どんな息づかいで
話しているかに注意するのですね。

 つまり、
どんな気持ちで、その出来事を受け止めているかに意識を向けて聴きましょう。
 ということです。

 これは、
人は、気持ちが中途半端なままでスッキリしていないと、それが気になって新しいことに取り組みづらい。
 だから、
 カウンセラーに相談し、気持ちを聴かれ、受け止められることで、
改めて自分の気持ちを知り、整理し、受け容れ、気持ちがスッキリして、
 過去の出来事に区切りが付き、新たな気持ちで新しいことに取り組むようになる。

 という考えにもとづいています。

 そのために、
おつらいんですねぇ。
悲しかったですねぇ。
悔しいですね。
などの、感情を表す言葉をカウンセラーは自動的に返すことがあります。

 この場なら、遠慮なく感情を味わっていいという思いと、それがあなたの役に立つという信念からです。

 しかし、これがよくない場合もあるのです。
感情が高ぶりすぎた状態の場合は、むしろ感情を聴かない方がイイのですね。
※実際は、あなたの思いは聴きましたよ。気持ちは受け止めましたよ。同じように私の心も動きましたよ。ということを控えめに返すのですが。

 すでにもう感情に振り回されている状態なのに、改めて感情に意識を向けると、より感情的になってしまいます。
 だからもう、少なくとも今のところは感情にアクセスしないのです。

 そのかわり、冷静に物事を受け止めることに意識を向けます。

 それは、
私たちが普段の生活の中で1人でやっていることでしょうが、
 カウンセラーと一緒に受け止めるならば、少々心強いでしょう。

 自分に起きた悲しい出来事、つらい出来事、悔しい出来事を静かに受け止める。
その作業を一緒にやる。

 事実の共有を通して穏やかに気持ちが通い合う。
そんな相談のやり方もあります。




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