命は大切! らしいのですが・・・

2014年04月22日

 社会問題を解決するにあたって、スローガンや旗印に使われる言葉がいくつかあります。

あなたの命はなによりも重い

誰も侵すことのできない人権

あなたは大切な存在

かけがえのない健康

大切な身体

あなたのことが一番大事

 ざっと、
このような主旨が含まれているようです。

 児童虐待や薬物乱用、自傷行為の防止や回復、犯罪被害からの回復などの場面で見聞きするフレーズだと思います。

 実はこれら、
耳あたりはいいのですが、心に響かないことも少なくないのです。
私自身、これらの言葉を見聞きする時、一抹の違和感を抱きます。

 なぜなんでしょう?
考えてみました。

私は、これらの言葉を見聞きした時、
 理論上はね。
   理想ではね。
     そうだといいよね。
という思いが胸に生じます。
 だからのようです。

 理由はきっと、そうでなかった経験をいっぱいしてきたからだと思います。

 私の健康より他者の健康が優先され、
   私の権利は横に置くことが日常で、
      私はいつも二の次で、
         今の私はいつもダメで、いつも代わりを求められ、
   今の私でない私になることを強要され、
続けたからでしょうか。

 耳あたりのいい言葉が、とてもそらぞらしく聞こえ、
私の心の中を通り過ぎていくのです。

 同時に、
そんなわけないじゃん。
リアルじゃないわぁ。
 との言葉が浮かびます。

 耳あたりのいい言葉が絵空事でなく現実世界となるよう奮励努力している活動家は世にたくさんいます。
私は、活動家の皆さんの献身ぶりに深く頭を下げながらも、
 だからといって、素直に賛同できていません。

 理想の姿にばかり意識が向いて、
リアルな当事者に目が向いてないような感覚がするからです。

 きっと予防や防止には効果があるのでしょう。
でも、その後を生きる者たちにとっては、今さら、遅すぎるのです。
 そうして、また置き去りにされたことを痛感します。


 ダメぜったい! は薬物乱用防止の標語としてよく見聞きします。

 あなたはとても大切な人だから、薬物で自分を痛め付けちゃダメぜったい!
という主旨のようです。

 でも、大切に扱われていない人には、まったく説得力がないのです。

だから、このアピールはダメ! 
 と、以前、薬物乱用対策の講演で聞きました。

 聞く人によって、メッセージの効果が真逆になることすらあります。
自分の主張を世に訴える人は、このことを肝に銘じてやらねばならないと思っています。



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