2013年09月12日

トラウマケアのバイブルの本

 過酷な養育環境で大人になった人が、
心に傷(トラウマ)を負っているであろうことは、想像に難くありません。

 そしてその傷は、
未来が描けない。
 他者を信頼しない。
   起きている時は過去の嫌な体験の中に瞬間的に入ってしまったり、
     眠っている時は、悪夢をみて休息がとれない。
  いつも気が昂ぶっていてリラックスする時間がない。
いつも緊張している。

 など、心身に悪い影響を与えます。

 自分のこの状態にふいに気づいた人は、本を読んだり、専門家の治療を受けたり、自助グループで仲間を見つけたりと、
いわゆる回復の道を歩むのですが、

 必ずと言っていいほど、過去へ復讐し奪われたものを取り返そうと、または、哀れみの情から、

親を気づかせ、回復させようとします。

 しかしながら、親は否認し、逃避し、家庭の安定を壊そうとする我が子を責めることはざらです。

そんな親に対して、子はより一層思いを強くし、親を変えようとあの手この手で働きかけることもまたよくあることです。

 そうして、悪循環がまた始まります。

 この時、次の一文は役に立つでしょう。
「きみの家庭での力関係を考えて、勝つ見込みのない闘いは避けなさい」(p266 ※1)

 私たちには、
無駄な闘いを挑むより、自分をケアすることにエネルギーを注ぐことのほうが、重要なのです。

 なぜなら、トラウマを持つ人が一番必要で一番されてこなかったことが、
自分を大切にすること。大切にされること。なのですから。

 過去がそうであったとして、
自分を置き去りにすることは、もう繰り返さなくていいのです。

 今からは、
自分を大切にすることを学びましょう。
自分を大切にする経験を重ねましょう。

 実感はないかもしれませんが本来、
私たちには、それほどの価値があります。

 引用文献
※1 『心的外傷と回復 』(ジュディス・L. ハーマン著  中井 久夫 訳 みすず書房)



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