えん罪について考えました。

2013年08月31日

 本人は、罪を犯してないのに、司法機関が、その人を犯人だと前提して、
説得して、社会に知らしめて、
 そうして社会全体が、あぁあの人は悪いことしたんだな。
 という認知を作り上げるという仕組みが、えん罪事件にはあるようです。

 ちょっと前にテレビニュースを観ながらふと、これに似た仕組みに思い当たりました。

うちの子(親・夫・妻)、○○なんです。

という家族からの申告を受けた相談・支援機関の対応です。

○○には、不登校・ニート・ひきこもり・神経質・依存症・DV加害者・虐待加害者・無口・なんもせんなどの、診断名(問題行動名)が入ります。

うちの子、不登校なんです。
  うちの親、神経質なんです。
     うちの夫、DVなんです。
 うちの妻、アルコール依存症なんです。
    うちの子、無口なんです。
       うちの子、なんもせんのです。

となります。

 この診断名、まず客観的ではありません。家族は家族のことを客観視できないからです。
だから、主観にもとづく診断なんです。

 5日間学校に行ってほしいのに(行くべきなのに)3日しか行かない。だから不登校。
   うちの親、毎日掃除をしろってうるさく言うから、神経質。
     うちの子、私が何か言うと黙りこくる。無口な性格。
   うちの子、テレビばっかり観てるばかりで、何もせん。

 期待混じりの主観と、客観がない交ぜの診断です。

 しかもこの中には、家族との関わりが原因となって、問題行動という症状を呈している場合も少なくありません。

うちの○○が無口なのは、家族が特定の何かの話題に触れた時。かもしれません。

  または、○○が喋り出すより先に家族が話し始めるから、都合口を閉ざすことになっている。のかもしれません。

    顔を合わせると、嫌な気分になることばかり言われるから、家に帰ってこないのかもしれません。

※これについては、以前、相手の行動に対して一部責任があるという風に書きました。

 特に問題視するのは、この視点を持ずに、相談・支援機関が支援を開始しようとすることです。

 家族からの一方的な申告にもとづいて、「うちの○○」さんを、
不登校、ひきこもり、DV加害者、無口な人などと決定して、相談・支援を開始することは、あってはなりません。

 それは、えん罪を作りだす仕組みと一緒だからです。

 家族が、うちの○○は問題ある人だと前提して一方的に貼りつけた「問題ある人」というレッテルを真に受けて相談・支援を行う時、
 それは、リアルな本人を置き去りにしています。

 本人不在の相談・支援は、成立しません。

 今、司法機関がえん罪を作りださないように工夫が始まっています。
可視化などして、客観的に検証することで予防しようとしています。

 相談・支援機関も、申告を真に受けるのではなく、
申告・レッテルを、客観的に検証することを肝に銘じる必要がある。

 そんなことを考えました。



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