2013年03月14日

やり方を知らんだけなんよ

 愛着障害があり、極度に怯えていたり、あるいは生きるか死ぬかの状況にいる子どもたちには、自由に自発的に遊ぶことを学べる用に手助けが必要です。
 
(『心的外傷を受けた子どもの治療 愛着を巡って』 ビヴァリー・ジェームス著 誠信書房 p80より)

 アダルトチルドレンが抱える問題の一つを言い表していると思うので、引用しました。

 さて、この本には、私の印象に強く残っている部分があります。
 それは、心的外傷を受けたことから養女となった子どもが、里親と一緒に行ったレストランで、その場を急に飛び出し、自家用車をぶつけた出来事について、
 里親と養女がそれぞれ述懐しているくだりです。

 私の記憶が正しければ、
 里親は、養女の行動にとても強く動揺し、愛着関係を築きにくい心的外傷の深刻さや、自分の無力さを痛感していました。

 ですが、一方の養女としては、みんなでの食事を楽しみにしていたのだけども、メニューを見て注文するやり方を知らないために、
 とても恥ずかしくいたたまれなくなってその場から退散し、不慣れな自動車を運転してぶつけてしまったということでした。

 愛着障害という病気の症状とはまったく関係のない、日常生活スキルの次元で養女は困っていたのです。
 むしろ、養女は里親に愛着を持っていたのですが、ありきたりなスキルを持っていないということを知られていないがために解釈に食い違いが起きたようでした。

 私も似た経験があります。
友達と一緒に塾の先生に連れて行ってもらったそば屋さんで、私、注文の仕方というかメニューの見方を知らなかったんです。
 「カケデイイ」と言う人が多かったので、私も「じゃ、それで」と言いました。

 会話を聞いていると、どうやらカケという種類のようでした。
カケって? 欠け? 駆けてくるの?
 不安な中で、そばが出て来るのを待った覚えがあります。
 ※この時、かけそばがとてもシンプルな内容だというのを初めて知りました。キョロキョロ

 こんな風に、ありきたりな普段の生活の中で、周囲の人たちとちょっとした距離感を感じることは少なくありません。

 それは、知らないということが一因でもありましょう。

 知らないこと。それは、

どうすれば楽しめるのか?

 どうやれば自分の思いにタッチできるのか?

  どんな風にすればぐっすり眠れるのか?

 そば屋のメニューの見方ってどうするのか?
                          ・・・・?

 もし、あなたの親しい誰かがこんな風に戸惑っていたとしたら、
 叱ったり、馬鹿にしたり、愛着障害だからと同情したり、教育したりというのではなく、

 ただ伝える。
やり方をただ知らせる。

 ということを試してみるのはいいことかもしれません。
たぶん、一緒に楽しい時間を過ごしやすくなるはずです。



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