当事者グループの作り方

2012年07月13日

 いわゆる当事者グループというのが近年話題に上っています。
家族会、患者の会、被害者の会など、多くの当事者が集って、問題解決に取り組んでいます。
10年ほど前、私も仲間と一緒にひきこもり自助グループを立ち上げました。

 そのとき一番注意したのが、ルール作りでした。
 特に、
仲良しクラブにならないためのルール作りに腐心しました。

 それはなぜでしょうか?

 私たちは、お互い仲良くなるのが難しいと考えたからです。
ヤマアラシノジレンマという言葉がありますが、仲良くなろうと近づくとお互いのトゲで傷つけ合ってしまう可能性が私たちは高いのですね。

 私は、今までの人生の中でこの経験がしょっちゅうありました。
そこで、私と同じ仲間なのだから、この致命的な可能性はあるなと予想したのです。

 傷つけ合わずに、それでいて仲良く、しかも自分たちの役に立つグループであるためのルール。
そんなルールを模索しました。

 注目したのは、自分たちの癖でした。

 私たちの癖は、
 自己主張しない、すぐあきらめる、やりとげない、主体的じゃない、人の意見に迎合する・または反抗する、早とちり、考えがまとまらない、判断に時間がかかる、熟考好き…。
 こんな感じです。

 私は、これらの癖にそったルールを作れば、上手くいくのではないかと考えました。
そこで、グループのルールを作ることを、グループでの最初の協働の作業にしました。

 提案があると、うんともすんとも言わないので、一人一人が感じたことを発言するように司会がやりとりする。
 実現が難しそうな提案は、こういうやり方ならできそうだと実現する方向で意見交換する。
 率直な自分の意見を言うことを奨励するやりとりをする。
 グループの方針が一応の結論に達したら、周知に1ヶ月、試用に1ヶ月かけて、最後検討して本採用と、じっくり吟味する時間をとる。
 などのルールが、ある意味雰囲気として出来上がっていきました。

 与えられたルールに従順に従う癖のある私たちが、自分たちの力で、自分たちの役に立つルールを作っていったのですね。

 こうして、
仲良く楽しくワイワイ遊ぶわけではないにも関わらず、協働の作業をする仲間として活発に交流し、信頼関係を築いていきました。

 「グループでは、メンバーが「子ども」の自我状態にいても、安心して安全に、のびのび活き活きと活躍できるようにルールを作り守るのです。まさに親心ですね。」
                              (『「親」を育てる「ひきこもり」 p56)

 拙著にはこう書きました。TA的な見方をすると、こうなりますネ。スマイル


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