実は自助グループの本なんです。

2012年06月11日

 私の『こもって、よし!』は、ひきこもりの実像が赤裸々に書いてある。
ということで、周知されていて、大変嬉しいのですが、

 実は、
自助グループのマニュアルっぽいのを形にしたいなぁ。
 というのが、執筆動機だったのですね。

 依存症系グループでの体験をもとに、こもる人だけで自助グループを立ち上げようと思い立ったはいいけれど、
 何をしたらいいのか、何をしたら悪いのか、暗中模索の中、右往左往した記録を残しておきたかったのです。
 全国には、自分と同じような思いでいる人がきっといるだろう。との思いもありました。

 それで、自助グループのことについて原稿を書き始めたら、さぁ大変、
なんで、そんなこと気にしたの?
 という問いがいくつもいくつもいぃくつも出てきたのです。

 例えば、なぜ実名を明かさないのか? 仲良しクラブを目指さなかったのか? 本人だけにしたのか? などなどなど。

 参加者は自由になんでもしていいフリースペース・居場所がブームだった当時、結構厳しいルールに基づいて実施するグループは珍しかったのですね。
 それでそこら辺のとこも説明する必要が出てきました。

 ということで、前半に、ひきこもっていた日常をつぶさに記すことにして、そして後半にそれらの実体を受けてグループをデザインしたのだと解説するように構成したのですが、
はたせるかな、もっぱらこの部分が注目されて今に至っているようです。
 著者としては少々複雑な気持ちではあります。

 そんな現状を受け入れつつ、拙著が、
 当事者が、当事者意識をもって、自分のことに自ら取り組む自助の精神を広める手助けの一冊になることを密かに祈っている昨今です。





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Posted by 聞風坊 at 09:05│Comments(0)拙著
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