社会問題なら動くけど?

2012年02月02日

 国は、地域でのひきこもり問題対策の拠点として、
「ひきこもり地域支援センター」を設置するよう方針を定めています。

 平成23年10月現在全国に34ヶ所設置されています。↓厚労省のサイト
http://www.mhlw.go.jp/bunya/seikatsuhogo/dl/hikikomori05.pdf

 現在、宮崎にはありません。
これはなぜだろうといつも考えていました。

 我が家と同じく、自治体も限られた予算、人材の中で、やりくりしていかねばならないのは分かっています。
県民・市民など自治体の管轄で暮らす人が抱える問題に、優劣がつけるのは平等が原則の本来的にはおかしいとは分かっていても、現実的に優先順位をつけねば自治はやっていけません。

 だから、
自殺対策や、台風被害、口蹄疫、鳥インフルエンザ、新燃岳噴火対策などの、緊急事態への対策を優先することに、
 私自身納得してしまいます。

 それでいて、
ひきこもり対策もやはり急を要する深刻な問題であることに変わりはないのです。
 それは私自身よく分かっています。でも、前者を優先することを承知してしまいます。

 そんな自分の心理が実は不思議でした。
謙譲の美徳を発揮するせいなのか? 具体的解決策が確立されていないせいなのか?
 自分が納得するこれといった理由が分かりませんでした。

 それが今朝、ふと、ふに落ちる答えが見つかりました。
それは社会問題です。

 ひきこもり問題が、
社会的に大きな損害を及ぼす事態。
 だと社会が認知していないからではないだろうか。
というものです。

 自殺、台風被害、口蹄疫、鳥インフルエンザ、新燃岳噴火などは、社会に甚大な被害を及ぼす問題だと、
社会のみんなが共通理解しているから、
 優先的に対策をとっているのではないでしょうか。

 確かに、ひきこもりは社会への損害は低いでしょう。
 なぜなら、多くのこもる人の心理として、社会に迷惑をかけないように社会から撤退する。というのがあるからです。

 こもる人や家族が社会と接触しないから、社会が「人が社会からこもる・撤退する」という問題の深刻さ、巨大さに気づかないということがありましょう。

 この点、ニート問題は、無業若者が、この先社会的コストになる(納税しない、社会保障は使うなど)という調査が出てから、本格的対策がとられるようになりました。

 少子高齢化社会に当たり、ニートの存在は社会がまかないきれない莫大なコストがかかる社会的問題だ。
対策をとらねば! と社会が認知したのでしょう。

 これらのことにつき、最近になってようやく本腰が入ってきた感のある自殺問題に通じるものを感じます。
それまでは、個人の問題、特に個人の弱さの問題とされてきて、社会は問題にしませんでした。
 それが近年やっと、個人という社会の一員の問題であると思うようになってきたのでしょう。

 最近の調査により、こもる人・家族が心身の健康面でも、経済的にも困難の極みにあるということが明確になりつつあります。
 こもる人・家族も、社会が分かるように社会に伝えるようになってきました。

 社会が自分たちの問題であると認知する時期も遠からずのように思えます。
そうなったら、自治体をはじめ社会が動くのでしょう。



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