やらねばならないけどやれないから苦しんでいるのは親も子もの話

2019年11月05日

 ひきこもり、不登校、ニートに代表されるように、社会参加に苦労している人たちは、

 社会参加せねばならない!

 学校行かねばならない!

 働かねばならない!

 という自らの声の強力な圧力と、

 社会参加できない!

 学校、行けない!

 働けない!

 という悲鳴的本音の、

 両方の力が働き、

 身動きが取れなくなっているようです。

 自分で自分を身動き取れなくしていることから、

 自縄自縛状態になっている。

 とも言えるでしょう。

 一方で、
 そんな人たちの親も、

 子を社会参加させねばならない!

 学校に行かせねばならない!

 一人前に働かせねばならない!

 でなければ、親として失格だ。

 社会から叱責される。

 などとして、自分を追い込んでいるようです。

 やはり自縄自縛状態。

 つまり、
 親子ともに自縄自縛状態で苦悶してるみたいなんです。

 ならばと考えます。

 人生の先輩である親が、自縄自縛の解き方を子に教えてやれば、

 苦悶は解消するんじゃないかと。

 自分の縄を解く術を覚えた親

 が、

 それを子に伝授する。

 なんだかステキ!

 ひょっとしたら子どもは、親にこれを望んでいるのかもしれません。

 苦痛から解き放たれて、
 自由になる方法を教えて!

 お父さん、お母さん。

 でも、残念ながら、その望みが叶うことはまれです。

 なぜなら、
 親こそが、子に、その解き方を期待しているからです。

 子どもに自縄自縛の罠を渡し、自分はそれから逃れる。
 そうして子育てしてきた。

 そのツケが、
 まわってきているようにも思えます。

 子がひきこもり、不登校、ニートになって。

 運良く、
 セラピーなどに通った子どもが解き方を教えてくれればよし。

 でも、
 そんなことは奇跡に近いほど少ない可能性。

 でなければ、8050問題なんて起きません。

 だから、
 親がやらねばならぬことは、

 次世代に自分の罠を送ることではなく、

 自分の代でケリをつけること。

 それは、
 先祖伝来受け継がれてきた自縄自縛の罠を
 自ら解き、自由になること。

 それは、
 社会に期待するより自分に期待すると言うこと。

 そんな親を子が尊敬しない理由がありましょうや。