宮崎県ひきこもり地域支援センターの報告書について思ったこと 4
2019年11月01日
国のひきこもり対策推進事業にもとづいて、
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/hikikomori/index.html
宮崎県ひきこもり地域支援センターは、宮崎県精神保健福祉センター内に設置されています。(平成26年7月~)
http://seihocenter-miyazaki.com/hikikomori.html
先日、平成26年7月~30年6月までの4年間の支援状況についての報告書が公開されました。
上記URLの最下部にあります。
これについて、思うところを記します。その4
4年間で全相談135ケースの6割ほどの85ケースを継続的にしっかり支援したのだそうです。
本人への直接的な支援は、なかなか難しいので、もっぱら家族に対する支援だったそうです。
報告書では、働いた経験や有人との付き合いや外出状況、ひきこもり始めた年代など本人状況が細かく尋ねられていますが、これらは家族・親からの情報と思われます。
親が知らない子どもの面はたくさんあるので、この項目の信ぴょう度は少し下げてみる必要があると思っています。
ちょこちょこバイトしたり小銭稼いだりしてるかもしれないし、友人らしき人たちからいやいや連れ出されて外出してるのかもしれないし、もっと幼い頃からこもり始めてたのかもしれないし。
ということが予想されるからなんです。
加えて言うと、
日に1回も一緒に食事をしないケースが4~5割あり、本人がほとんど自室で過ごすケースも7割弱あり、
だから、
家族・親は、こもっている人の実態がほとんど分かっていないようにも思えます。
こもる人は、
社会・他者からだけじゃなく、家族からもひきこもっているのかもしれませんね。
4年間の結果は、
85ケース中、39ケースが支援中。46ケースが終結したそうです。ほぼ半々の割合ですね。
終結した46ケース中、
家族支援のみは7割強だったそうです。
ということから考えると、
ひきこもり支援は、家族支援を主眼に添えることが現実的なようです。
センターは、県内の保健所を会場に家族教室を実施していますが、4回だけのプログラムなので、
その後が気になるところです。
継続支援は保健所がやることになっているのかしら。
そのフォローはセンターはしないのかしら。
そういうことから考えると、
こもる当事者の分析よりもむしろ、直接やりとりできる親・家族についての分析を共有した方が有益に思えます。
支援を受けないこもる人についてあーだこーだ研究するより、支援を受ける親・家族への適切な支援法を研究・確立した方が支援効果が高いと思われるからです。
例えば、
心と身体が疲弊した状態の親・家族向けの、
暴力暴言を引き起こさないコミュニケーション法をレクチャーする支援法の確立とか。
病気や特性についての分かりやすい説明と関わり方を伝授するプログラムの開発とか。
ちなみに、
病院は本人を連れてこないと治療できないのですが、病院以外のひきこもり支援機関は家族支援が主眼となりそうです。
さて、
センターの支援終結理由は、
就労したり、他の支援機関の利用が始まったり、相談者の意向で終わったりのようです。
ということはつまり、
センターは他の支援機関(医療・福祉事務所・障害福祉サービス等)の利用を最初から最後まで一貫して促進してるようですね。
やっぱり、
平成21年に国が定めたところの1次相談窓口(紹介型)だという認識が強いんだろうな。
ひきこもり相談ドーンと来い!
と、どっしりと構えて、
こもる人と家族、県内関係者の期待に応える地域の拠点というより。
と思ったのでした。
つづく
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/hikikomori/index.html
宮崎県ひきこもり地域支援センターは、宮崎県精神保健福祉センター内に設置されています。(平成26年7月~)
http://seihocenter-miyazaki.com/hikikomori.html
先日、平成26年7月~30年6月までの4年間の支援状況についての報告書が公開されました。
上記URLの最下部にあります。
これについて、思うところを記します。その4
4年間で全相談135ケースの6割ほどの85ケースを継続的にしっかり支援したのだそうです。
本人への直接的な支援は、なかなか難しいので、もっぱら家族に対する支援だったそうです。
報告書では、働いた経験や有人との付き合いや外出状況、ひきこもり始めた年代など本人状況が細かく尋ねられていますが、これらは家族・親からの情報と思われます。
親が知らない子どもの面はたくさんあるので、この項目の信ぴょう度は少し下げてみる必要があると思っています。
ちょこちょこバイトしたり小銭稼いだりしてるかもしれないし、友人らしき人たちからいやいや連れ出されて外出してるのかもしれないし、もっと幼い頃からこもり始めてたのかもしれないし。
ということが予想されるからなんです。
加えて言うと、
日に1回も一緒に食事をしないケースが4~5割あり、本人がほとんど自室で過ごすケースも7割弱あり、
だから、
家族・親は、こもっている人の実態がほとんど分かっていないようにも思えます。
こもる人は、
社会・他者からだけじゃなく、家族からもひきこもっているのかもしれませんね。
4年間の結果は、
85ケース中、39ケースが支援中。46ケースが終結したそうです。ほぼ半々の割合ですね。
終結した46ケース中、
家族支援のみは7割強だったそうです。
ということから考えると、
ひきこもり支援は、家族支援を主眼に添えることが現実的なようです。
センターは、県内の保健所を会場に家族教室を実施していますが、4回だけのプログラムなので、
その後が気になるところです。
継続支援は保健所がやることになっているのかしら。
そのフォローはセンターはしないのかしら。
そういうことから考えると、
こもる当事者の分析よりもむしろ、直接やりとりできる親・家族についての分析を共有した方が有益に思えます。
支援を受けないこもる人についてあーだこーだ研究するより、支援を受ける親・家族への適切な支援法を研究・確立した方が支援効果が高いと思われるからです。
例えば、
心と身体が疲弊した状態の親・家族向けの、
暴力暴言を引き起こさないコミュニケーション法をレクチャーする支援法の確立とか。
病気や特性についての分かりやすい説明と関わり方を伝授するプログラムの開発とか。
ちなみに、
病院は本人を連れてこないと治療できないのですが、病院以外のひきこもり支援機関は家族支援が主眼となりそうです。
さて、
センターの支援終結理由は、
就労したり、他の支援機関の利用が始まったり、相談者の意向で終わったりのようです。
ということはつまり、
センターは他の支援機関(医療・福祉事務所・障害福祉サービス等)の利用を最初から最後まで一貫して促進してるようですね。
やっぱり、
平成21年に国が定めたところの1次相談窓口(紹介型)だという認識が強いんだろうな。
ひきこもり相談ドーンと来い!
と、どっしりと構えて、
こもる人と家族、県内関係者の期待に応える地域の拠点というより。
と思ったのでした。
つづく
タグ :家族支援
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これまでの発表や記事原稿を、「聞風坊の図書館」で適宜公開しています。
別サイトになります。こちらもご覧下さいませ。
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