ありのままでいい。がズレる話

2018年09月25日

 ありのままでいい。

 よく言われます。

 子育て界。

 スピリチュアル界。

 心理支援界。

 自己啓発界。

 その他いろいろなところで。

 無理して暮らしているので、もっと力を抜いて、背伸びしたり虚勢を張ったりせず、
 今のままの自分でやってけばいいんですよ。
 
 という意味みたい。

 これ、「ありのまま」が

 誰の健康も害さず、

 協調的で、

 全体的にOK。

 という大前提に基づいています。

 ところが、この大前提が当てはまらない人がいるのです。

 結構、多そう。

 例えば、育った環境が、

 朝から晩までけんかや暴力が頻繁で、

 食事があったりなかったり、

 外から来る人はなんだか怖い人。

 手紙を読むと家族が不機嫌になる悪い知らせばかり。

 怒鳴り声がしょっちゅうで、

 夜眠っていると大声で目が覚めたり、

 家に帰ってみると、誰かがケガしていたり、
 寝込んでいたり、誰もいなかったり、

 家族が増えていたり、減っていたり、

 何かが増えていたり、無くなっていたり、

 何かが使えなくなっていたり、

 約束はフツーに破られていたり、

 嘘つかれたり、

 嘘ついたり、

 何が起きているのか? 家族の顔色を窺っていたり、
 
 何が起きるのか? 息をひそめてじっとしていたり、

 急に変化気分になって、自分の頭をたたいたり、

 体をかきむしったり、眉毛や髪の毛を抜いたり、

 したら少し気がまぎれたり、

 そんな日常で暮らしていたので、

 そんな状態がフツーで、

 だから、力を抜くと、自然でいると、そういう状態になる。

 それが「私のありのまま」。

 一般的には、それは、危機的状況に適応した状態。

 異常な状態。

 それは、
 「一般的なありのまま」
 ではありません。

 もし、ありのままでいい。
 とアドバイスしたとしたら、それは、

 異常な状態にいなさい。
 と言ってるも一緒です。

 ありのまま。
 がいい。

 この考え方は、
 フツー安全だ。

 という世間一般の常識を基準にしているのでしょう。
 
 でも、
 普通日常が危険だ。
 フツーに危険だ。
 
 という状況が基準になっている人には不向きです。
 害すら与えるでしょう。

 ここしばらく大ブームの、
 ありのままでいい。
 のアドバイスがズレる話でした。 
  
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