2017年02月15日

デキることとデキないことを引き受ける

 世界中の自助グループで広く唱えられている祈りの言葉に、

 平安の祈り

 があります。

 その中に、

 変えることがデキること

 変えることがデキないこと

 についてのくだりがあります。

 世の中には、デキることとデキないことがあるという

 極めて現実的な事実があります。

 心が平安でないと、

 それが分からなくなります。

 だから、
 グループでは、毎度毎度この祈り唱えます。

 そうして、

 日々日常、デキることとデキないことを見極め、受け入れ、

 自分にデキることをやっていくようにするのです。

 他人と過去は変えることはできません。
 他人の感情、他人の行動、反応、思考を私たちの思い通りにすることはできません。

 同様に、私の感情、私の行動、私の反応、私の思考は、他人の思い通りにはデキません。

 私の感情、私の行動、私の反応、私の思考は、私のみ変えることができます。

 変えることと変えられないこと。
 
 デキることとデキないこと。

 この2つを見極め、受け入れること。

 現実的に生きる最も基本的な要点のように思えます。


   


Posted by 聞風坊 at 06:00Comments(0)自助グループ

2016年03月26日

星の王子さまにリーダー論を学ぶ

 いわゆる外国の童話や絵本には縁遠かった私聞風坊ですが、
最近『星の王子さま』(サン=デグジェベリ作 内藤濯訳 岩波書店 1998)を読んだのでした。

 全体的になんだか切ないトーンなのに少々ショックを受けながら読み進んでいると、

 おぉ、そうだ! と膝を打つ一文がありました。

「ぼくはね、花を持ってて、毎日水をかけてやる。(中略) 火山のすす払いもする。(中略) 
 ぼくが、火山や花を持ってると、それがすこしは、火山や花のためになるんだ。だけど、きみは、星のためには、なってやしない・・・」(p75)

 夜空の星々を自分のものとして、自分の手もとに抱え込むことに熱心な実業家に、王子様が言った言葉です。

 ナニカを所有している人は、所有したナニカからしてもらうことばかりに熱心で、
 自分が何かしてやることに意識を向けることは少ないようです。

 例えば、

 会社の社長さんはじめ部下を持つ人。
 社員・従業員・職員が働いて職場や会社の役に立つかどうかばかり意識していて、
 自分が部下のために何かしてやる気持ちはあまりないかもしれません。

 NPO・ボランティア団体の代表。
 志を一にする会員、スタッフのために自分が何ができるか?

 自助グループのリーダーは、
 メンバーの成長のためにサービスするのが仕事だ。
 そう学びました。

 自分の管理下にある部下、職員、メンバーが、

 仕事しやすいように、

 能力を発揮できるように、

 新しい能力を獲得できるように、

 リーダーである自分に何ができるか?

 星の王子様の発言から、リーダーシップ論を考えたのでした。
 
   


2016年01月11日

ひきこもりの方法論が重要なのでした。 2

 昔話の続きです。

 どうしたら、現在の苦悩を減らし、いまより楽に生活することができるのか?
 どうしたら、苦痛の少ない社会参画の仕方を修得できるようになるのか?

 その方法論がない議論、運動、施策、当事者グループには、
 大反対の私聞風坊でした。

 私が出会ったグループは、方法論があるのです。
 あれもダメ、これもダメ的な、ものすごく厳しいのが叫び

 そこでは、
 個人的なこだわりを横に置いて、
 先輩たちが体験的につかみ取った回復の方法論に愚直に従うことが、
 自分たちの一番の利益になるのでした。

 だから、厳しい決まり事があったのですね。

 私がひきこもり仲間と始めたのも、その流れを汲んだグループでした。
 そこでは、自助の先輩グループの経験知に従い、

 主体性を取り戻すために、
 ミーティングを繰り返し、
  自分の思いを発話し、
     他者の体験を聞き、
   それらを日常で活かした経験を共有し、
 やりたいことを誰かと一緒に実現していくという方法論を採りました。

 そしてひたすら、
 自分たちは、自分のために何ができるのか?
 自分たちは、自分に対してどうすればいいのか?
 を自学自習しました。

 それは、
 自分は、普段どうしているのか?
 どんな風にしたら心地よくなれたか?
 どんな風だといけなかったか?
 ということを率直に認めあう場でした。

 自分を素材にして研究し、実験し、よい方法を探り出す。
 こんなことができるのは、やはり当事者だからこそだと思います。
 当事者だから、自分に効果的な方法が発見できるのです。
 ※北海道べてるで有名な、当事者研究という分野もありますね。

 苦悩少なく生きる方法を手にするために、自分たちの日頃の体験を振り返る。

 棚卸しと呼ばれるこの方法論は効果があります。

この項終わり。
  


2016年01月09日

ひきこもりの方法論が重要なのでした。

 昔話です。

 若者支援を長年続けられている重鎮の、

 タメ塾・NPO法人青少年自立援助センターの工藤定次さんと、講演をご一緒したことがあります。

 その際、私聞風坊は当事者グループの代表として参加していましたが、工藤さんは少々複雑な表情で私と関わっておられました。

なぜだかなぁと思っていましたら、

 当事者グループというのを、仲良しグループだと思われていた様子。

 小さな世界で、つるんでそれが一番いい、学校や就職なんかしなくていい、
そのまま何もしなくて、あるがままでいいとしている集まり。
 というイメージだったのかもしれません。

 私が、自助グループは仲良しクラブではなく、自分をよくしていくための集まり。
 自分の変化と成長を常に目指す運動だということを講演しましたら、少々表情も変わられたようでした。

 さて、当時、氏は、方法論ということを盛んに口にされていました。

どうしたら、ひきこもり状態から脱することができるのか?
どうしたら、社会参画できるようになるのか?

 その方法論がない議論、運動、施策、当事者グループに対して問題意識を持たれていたのでしょう。

 方法論がないグループ。
私も大反対です。

この項続く。
  


2015年12月26日

薬物依存症リハビリセンターフォーラムに行ってきました。

 DARC(Drug Addiction Rehabilitation Center)宮崎の設立20周年フォーラムに行ってきました。

 久しぶりのアディクション当事者の場に身を置けて、とても懐かしくそしてユーモアいっぱいの会場に心なごみました。

 悲しみと絶望を友愛で包み込んでいる独特の雰囲気。

 テーマは違えど、人にとって大切な環境は一緒なんだなとしみじみ思いました。

 みんな絶望を引き受けることから、今の落ち着いた暮らしを手に入れているのでしょうね。

 フォーラムのスピーチで心に残った一言があります。

 あの、有名な「今日一日」です。

 これまでは、
 明日から断薬しよう。
として
 今日薬物をとっていた人が、

 今日一日断薬しよう。
薬は明日にしよう。

という風に考え方が変わったのだそうです。

  それから、薬をとらない生活が始まったとか。

 そうでした。そうでした。
こう学んだのでした。

 今日一日飲まずにいよう。
明日になって飲めばいいじゃないか。

 今日一日しらふでいよう。
明日酔えばいいじゃないか。

 今日一日まともでいよう。

 今日一日穏やかでいよう。

 今日一日誇れる日でいよう。

 未来のことは分からない。
でも今日一日はなんとか持ちこたえよう。

 そういう意志。そういう現実志向。そういう優しさ。
のこもった一言です。

 応用はいっぱいできますね。

 今日一日ゲームはやめよう。

 今日一日煙草はやめよう。

 今日一日こもらず誰かと関わろう。

 今日一日平穏な気持ちで過ごそう。

 生きることがどうしようもなくなった絶望の中から見つけた一つのよりどころ。
絶望の中を生きるよすが。

 それが「今日一日」なのです。

 今日一日、今日一日を生きよう。


 私聞風坊も、
ひきこもる絶望の日々をこの言葉を支えに生きてきています。
  


Posted by 聞風坊 at 06:00Comments(0)自助グループ

2015年10月26日

自助グループリーダーはほぼ支援者です

 最近は、いわゆる当事者としてより支援者として活動していることがほとんどの私聞風坊です。

 とはいえ、これといって意識が変わったわけではありません。
一般的な認識では、支援する方される方と言われるように、
180度逆の立場になります。

 でも、私の意識は変わらないのです。
な~ぜか?

 自助グループのリーダーだったからです!

 リーダーは、メンバーに奉仕する。
この教えに従って、ずっとやってきたからですね。

 メンバーの変化と成長のために、自分にできることをグループの枠内でやる。
その時、自己犠牲しない、自他の境界を踏み越えないなど、ルール厳守でやる。

 ということにものすごくこだわってやってきたのです。

 これ、クライエントのために、カウンセリングなどの決められた役目の枠内で仕事する。
とほぼ一緒なのです。

 そして、自分のケアを忘れない。
これも一緒。

 他者のケアを仕事にする人は、その何倍も自分のケアに力を入れます。
自分を道具にしているのだから、道具の手入れは怠っちゃイケない。なんて口伝もどこかで聞きました。

 ということで、自助グループリーダーはほとんど(心理)支援職と一緒だと思ったのでした。

このブログでの支援職に対する厳しい記事は、こんな経験にもとづく自戒がこもっているのでした。

珍しく記事が軽い!

  


Posted by 聞風坊 at 06:00Comments(0)自助グループ

2015年08月16日

自助グループの社会的意義について講演しました

 先日、成人発達しょうがい当事者会a tempoさん主催の勉強会にお招きいただき、
自助グループについて少しくお話しさせていただきました。




 ひきこもりの自助グループ活動については何度もお話しする機会はあったのですが、

自助グループそのものについては、初体験。

 プレッシャーやら喜びやらいろいろな思いが体中を巡り、

妙なテンションで現場に立つこととなりました。

 当日は、自助活動ってなに?
から始まり、
 事例を交えて自助のリアルをなるべく簡潔にお伝えしたつもりでしたが、
どうだったでしょう?

 自助グループは、立ち上げは簡単で、
無くなるのも簡単と言われています。

 ひきこもり界では、当事者会自助グループを安易に捉えがちな風潮があります。

 仲間を得る喜びと、自助を続ける苦労は表裏一体。

 このストレスの中で自己成長があるのでしょう。

 ご来場の皆さんには、そんなこんなが伝わって、
なにかしら日頃の暮らしの役に立てば幸いな思いです。

 改めて今回ご縁のあった皆さんに感謝申し上げます。
  


Posted by 聞風坊 at 06:00Comments(0)自助グループ

2015年07月16日

【告知】自助グループについて考えるイベントのお知らせ

 都城市で活動している成人発達しょうがい当事者会a tempoさんが主催する勉強会が、
下記のとおりに開催されます。
 なんと、私聞風坊が講演!

 はら~オドロキ、ひったまがったです。

 当事者が集まって自分たちのことについて語り合い、
ときに
 社会に自分たちのことを知らせていく活動の

効果や、
意味や、
課題・問題について

 お話しする予定です。

 続いて、宮崎県精神保健福祉センター・ひきこもり地域支援センターの石川さんや、a tempo代表の林さんとクロストーク。

当事者会・自助グループの役割について語ります。

 最近ではとても珍しいテーマです。

当事者・支援者・関係者の皆さん、
 どうぞ足をお運びくださいませ。

日 時 平成27年8月8日(土) 15時~17時
場 所 南九州大学都城キャンパス1105教室
費 用 500円(資料代)

内 容
 第1部 講演「自助グループの効果と活動の課題について」 講師:聞風坊

 第2部 クロストーク「当事者会の社会的役割について語る」
  パネリスト 石川幸司さん
           (宮崎県精神保健福祉センター/県ひきこもり地域支援センター)
          林典生さん(成人発達しょうがい当事者会a tempo代表)
          聞風坊(当事者・支援者)

主催・問い合わせ先
 成人発達しょうがい当事者会 a tempo
 090-1159-8741(代表 林さん)

チラシ↓



  


Posted by 聞風坊 at 06:00Comments(0)告知自助グループ

2015年06月03日

魅力で勝負!

 自助グループの広報宣伝についての補遺です。

グループを知らせるには、魅力を伝えなさい。

 とよく言われました。

 深い! 

 深すぎてよく分からない!叫び

 ビギナーにとって、ありがたいけど謎の言葉の一つでした。

今では少し分かります。

 映画の予告と、本編の違いの例を挙げると分かりやすいでしょうか。

 予告で盛り上げるだけ盛り上げといて、本編観たら、アレレキョロキョロ

 と落胆した経験が何度もあります。

 これ、
 広報宣伝のための予告編がもう作品として完成していて、それを見た観客が本編の勝手なイメージを作り上げてしまって、
その期待に応えなかった本編に対して、低い評価を下したのですね。

 予告によってあらぬ方向に盛り上がってしまった期待に応えられなかった本編という構図です。

 このような状況に陥るのを防ぐために、魅力を伝えなさいと言われたようです。

 そのやり方は、
私はグループでこんな体験をして、それがためにこんな変わりました。
グループでは、こんな気づきや学びが得られます。
それは誰でも今をよく変化できるという希望です。

 という風に、自分の体験を語るというグループで慣れた形で行います。

 広報宣伝のために、雰囲気のあるチラシをまいたり、賛辞を重ね,美辞麗句をちりばめて本編を飾り立てることなく、装うことなく、

 自分がどんなものを得たのかということ。
    それによって、自分が変わったということ。
   どんな風に生きるようになったかといこと。
 そういう事実を自分の体験として謙虚に伝えるのです。

 それは、
喜びの体験であり、
安心の実感であり、
ありのままでいることの心地よさ。
 を伝えることになります。

 伝えられた受け手は、自然と
魅力を感じ取ります。

 関心を持ちます。
グループの情報が必要な誰かに穏やかに伝えたくなります。

 そういう風に伝えなさい。
そんな教えだったようです。
  


Posted by 聞風坊 at 06:00Comments(0)自助グループ

2015年05月30日

グループの成果はメンバーなんです。 2

 前記事の続きです。

 自助グループは、広報宣伝は先輩に任せる。
まずは、自分をよくすることに集中する。のでした。

 では、メンバーにできる広報宣伝法はないか?
と考えます。
 だって、やっぱりいいことは教えたいもん!!!

 ということで考えた結果、
 メンバー各個にできる広報宣伝は? 

 自分が変化成長すること。

 となったようです。

 グループの良さ、効果のほどを

メンバーがどのように変化成長したか?

 で示そうというのです。

円満になった。
キレなくなった。
健康な生活するようになった。
言動が常識的になった。
よく人と調和するようになった。
適度な自己主張するようになった。
適切に譲歩するようになった。
人に優しくなった。
 などなど。

 自分や周囲が変化を認めるようになることで、広報宣伝とするのです。

 実際は、メンバーであることは口外しないので、グループの直接的な宣伝にはなりませんが、
もし職場や学校や地域で自分の仲間らしい人を見つけた時は、ものすごく効果的。
 だって、変化と成長のサンプルを私が生きることで日々提供してるのだから。

 私がそうだったんだよ。
そう言い切れます。

 つまり、メンバーのありようがそのグループの成果の証として、広報宣伝の材料になるのです。
グループの魅力は、すなわちメンバー一人一人の魅力なのです。

マスメディアを利用して大規模な宣伝活動をする。
大きなイベントをする。
大きな社会運動を展開する。
事業を興す。
 という社会的な大事業をしなくても、地道な日常を生きる中で変化を体現するのですね。

 つまり、グループメンバーである自分たちが広報チラシであり、宣伝ポスターであり、ブログやホームページという広報宣伝媒体になるということなのです。
 ※ちなみにこれって、ものすごいプレッシャー叫び

 そうすることで、
まだ見ぬ困難を抱える仲間に希望の種をまくのです。

 私たちも以前は困難の渦に飲み込まれてにっちもさっちもいかなくなっていたけど、
今は、なんとか折り合いつけてやっていけてるよ。
 変化の道筋、やりようはあるんだよ。

 という思いを胸に。

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