2016年07月23日

嫌われる勇気を持っているのだろうか?

 今ごろかい!

 な感じですが、

 『嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え』(岸見一郎、古賀史健著 ダイヤモンド社 2013)

 を読んだのでした。

 トラウマなんかない! 

 みたく、過去を探究する精神分析に批判的な論調なのですが、

 それも、今ここでの自分の決断を最重視しているからのようです。

 今ここで、どうするの自分?

 一貫してこの問いを投げかけてくる一冊。
 っていう印象です。

 私聞風坊はこんな風に受け取りました。↓

 幸せになるためには、

 ありのままの自分を認めること。

 だから、自分の能力を認めること。

 それは、他者・社会に貢献できる力があり、貢献できているってこと。

 特に、今ここに存在していることで貢献できているってこと。
 人は普通に存在するだけで他者に影響を与えているから。
 つまり、人にはそれほどの価値があるってこと。 ※こう書くとなんだか芸術作品みたい

 そして幸せかどうかは、この、
 自分って貢献してるわ~。
 って感じられてるときに感じるってこと。
 
 だから、他者からほめられなくても問題なし。
 ほめられることで得た自己肯定感なんてしょせん条件付きだから、とっても不自由。

 今ここで、嘘なく自分でいているか?
これが一番大事。

 今ここでどうあるかが最重要。

 それは、
 過去に囚われた今
を生きることもることでもなく、

 輝かしい未来のために、
今を過ごすことでもない。

 過去に縛られると今が重苦しくなり、
 未来を目指すと今が薄くなる。

 今ここでOKに生きる。

 それが幸せの秘けつ。
  


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2016年03月26日

星の王子さまにリーダー論を学ぶ

 いわゆる外国の童話や絵本には縁遠かった私聞風坊ですが、
最近『星の王子さま』(サン=デグジェベリ作 内藤濯訳 岩波書店 1998)を読んだのでした。

 全体的になんだか切ないトーンなのに少々ショックを受けながら読み進んでいると、

 おぉ、そうだ! と膝を打つ一文がありました。

「ぼくはね、花を持ってて、毎日水をかけてやる。(中略) 火山のすす払いもする。(中略) 
 ぼくが、火山や花を持ってると、それがすこしは、火山や花のためになるんだ。だけど、きみは、星のためには、なってやしない・・・」(p75)

 夜空の星々を自分のものとして、自分の手もとに抱え込むことに熱心な実業家に、王子様が言った言葉です。

 ナニカを所有している人は、所有したナニカからしてもらうことばかりに熱心で、
 自分が何かしてやることに意識を向けることは少ないようです。

 例えば、

 会社の社長さんはじめ部下を持つ人。
 社員・従業員・職員が働いて職場や会社の役に立つかどうかばかり意識していて、
 自分が部下のために何かしてやる気持ちはあまりないかもしれません。

 NPO・ボランティア団体の代表。
 志を一にする会員、スタッフのために自分が何ができるか?

 自助グループのリーダーは、
 メンバーの成長のためにサービスするのが仕事だ。
 そう学びました。

 自分の管理下にある部下、職員、メンバーが、

 仕事しやすいように、

 能力を発揮できるように、

 新しい能力を獲得できるように、

 リーダーである自分に何ができるか?

 星の王子様の発言から、リーダーシップ論を考えたのでした。
 
   


2016年01月07日

アルコール依存症とひきこもり 3

 前記事の続きです。

 アルコール依存症者の飲み方が、

 タイミングも、量も、酔いの程度も、酔った時の言動や態度も、
常軌を逸してまったくおかしく、

 病的なのは、

 アルコール依存症が、心の病であると同時に身体の病でもあるからでした。

 ゆえに、
 最初の一杯、一滴を口にしないことが、依存症からの回復にとって一番重要なことなのでした。

 そして、それを支える家族や、仲間の存在がとっても大事なのでした。

 さて、これらのことが、ひきこもりについてどうリンクするかというと、
 通常の飲酒者と依存症者の飲酒の程度・様相の違いと同様に、
 ひきこもりも、その程度と様相の違いが重要だからです。

 あぁ、ひきこもりたいなぁ。
と思いつつ社会生活を送る人は大勢です。
 一人コーヒーを飲んだり、読書したり、スマホゲームをしたりして社会からひきこもる時間を確保して、自分のひきこもるニーズに応えています。

 時々、誰とも会わない休日を過ごしたり、一人山谷に交じったりして、
社会からひきこもる人も少なくありません。
 プチひきこもりと呼ばれているかもしれません。

 一方で、
 何ヶ月も、何年も、何十年もひきこもっている人がいます。
 統計では、国内に20数万人から70万人は最少でもいるとのこと。
 実勢は100万~数百万人かもしれません。

 これら、いわゆるひきこもり状態の人は、こもる時間の程度が、多くの一般的な人とは決定的に違うのです。
 
 アルコールを飲む人が持つ飲酒欲求と同じように、
 人間誰しもが持つひきこもり欲求。

 しかし、こもる人が持つその欲求の程度とこもっている様相、
 つまり、
 こもる人のひきこもり方は、一般人のそれと比べてかけ離れているのです。

 また、こもる人は、
 人と関わるのにものすごいストレスを感じる。
 人と関わることを思うだけで、具合が悪くなる。
 ことが多いです。

 つまり、
 こもる人の対人ストレスは、一般の人が人と関わる時のそれと、極めて大きく違うのです。
 
 さて、これらのことは視点を変えると、
 休日に誰とも会わずにひきこもって、休み明けは当たり前にまた社会に参加する。
 という風に、

 ひきこもり方をコントロールできない。

 と言い替えることができるかもしれません。

 アルコール依存症とひきこもり。

 飲酒の仕方が一般とかけ離れて違うこと。
     (自分でコントロールできないほどに)

 ひきこもり方が一般とかけ離れて違うこと。
     (自分でコントロールできないほどに)

 がリンクしたのでした。

この項終わり。

参考文献
 『アルコホーリクス・アノニマス』(AA日本ゼネラルサービスオフィス 2004)
  


Posted by 聞風坊 at 06:00Comments(0)本の紹介アルコール依存症

2016年01月05日

アルコール依存症とひきこもり 2

 前記事の続きです。

 アルコール依存症の飲み方は、

 いつも
 朝起き抜けの一杯、大事な仕事の前日だったりとタイミングを考えず、

 いつも
 泥酔で、ほろ酔いがなかったりと程度がひどく、

 しらふのときは、社会性をわきまえた紳士淑女だが、
 いったん酒が入ると、暴力的で、暴言を吐き散らし、軽蔑される態度をとったりするのでした。

 そしてそれは、飲酒者の気合いではコントロールすることができないのです。
 なぜなら、飲酒者がそんな自分の飲み方を世の中で一番嫌っているにも関わらず、
 いつも、気がつくと、そうなってしまうからです。

 これらのことから、アルコール依存症は、心の病(精神依存)であると同時に、身体の病であると指摘されています。

 現在では、医学的に身体がアルコールが常時必要としている状態になってしまう病気(身体依存)でもあるとされています。
 起き抜けに朝から飲むのはアルコールという薬物を身体に摂取するという意味合いとなるでしょう。

 病気ゆえに、アルコール依存症は治療する必要があります。
 治療しないと進行して、心と身体と人間関係を破壊します。

 治療は、心と身体の両面を治療することになります。
 
 アルコール依存症になると、
 身体が、飲み続けることつまりアルコール成分を摂取し続けることを欲しているので、意志の力では止められません。
 本能的に飲み続けてしまうのです。

 だから、最初の一杯を飲まないこと、つまり断酒がまず最初の取り組みとなります。
 身体にアルコールを入れないこと。
 それは一貫して重要な治療法です。

 しらふのうちは、意志の力が発揮できます。

 さて、
 アルコール依存症者は、意志の力が弱いのでしょうか?

 実のところ、
 アルコール依存症者の多くは働き者です。

 それまで、
 辛いことや不安なことにじっと耐えて働いて、人と関わって生活していて、
 ひとときアルコールを飲んだときだけ、それらにまつわるキツさを忘れられていたのかもしれません。

 それは、
 依存症になる人はそもそも辛抱強く、意志の力が強い人が多いということかもません。

 そもそも意志は強い。
 でも、ひとたび依存症になってからは一人で回復することはムリ。

 だから、回復を支える人たちが必要なんです。
 それは、家族であったり、医療関係者であったり、依存症仲間であったりします。

この項続く。

参考文献
 『アルコホーリクス・アノニマス』(AA日本ゼネラルサービスオフィス 2004)
  


Posted by 聞風坊 at 06:00Comments(0)本の紹介アルコール依存症

2016年01月03日

アルコール依存症とひきこもり

 アルコール依存症の当事者会として世界的に有名な、
ある意味当事者グループの源泉である、

アルコールアノニマス=AA

 の本『アルコホーリクス・アノニマス』(AA日本ゼネラルサービスオフィス 2004)
に、アルコール依存症の飲み方と、通常範囲の飲み方の違いが書いてあります。p31。

 普段、よく酒を飲む人は多く、その人たちは時々やらかしたり、飲酒を注意されたりしますが、
飲酒がふさわしくない日常的な理由があれば、問題なくやめていられる人。

 例えば、朝だから、車に乗るから、明日朝が早いから、最近飲み過ぎてるから。

 また、健康診断で身体の問題が指摘されるほどの大酒飲みは、
大きな理由があれば、結構困難だけれども、やめられる。少なくとも控えられる人。

 例えば、医者に飲酒を止められた、恋人から今の飲み方を心底嫌われている。

 この両方とは違う酒の飲み方をするのが依存症だとあります。
その飲み方は、タイミングも、量も、その時の気分や態度もまったく常軌を逸しています。

 それは、いつも
 朝起き抜けの一杯、大事な仕事の前日だったり、

 いつも泥酔でほろ酔いがなかったり、

 しらふのときは、社会性をわきまえた紳士淑女だが、
いったん酒が入ると、暴力的で、暴言を吐き散らし、軽蔑される態度をとったりします。
 ※方言で、しょのむと言いますね。

 そして、こんな風になる自分自身を飲酒する本人が心底嫌っています。
 それでも、
最初の一杯に手を出してしまいます。

 それは、
 気持ちがたるんでるとか、気合いが足りないとかではなく、
 意志の力ではどうしようもないことだからのようです。

この項続く。
  


Posted by 聞風坊 at 06:00Comments(0)本の紹介アルコール依存症

2015年12月20日

当事者は誤解されている 3

 前記事の続きです。

 当事者の語りは、聞き手が聞きたいことを中心に語るので、
 聞き手が聞いたことをもとに、その当事者のイメージが固定されるのでした。

 例えば、
 好き嫌いばっかりの子

 非行少年

 社会の被害者
   または極悪な加害者

 当事者のイメージは、聞き手の関心に沿って形作られます。
そして、
 当事者は、聞き手が形作ったそのイメージにもとづいて、関わりを持たれます。

都合、困難を抱える当事者は、
 学力に困難があるというイメージを持たれたら、学力しか手当てされない。

 就労に困難があるというイメージを持たれたら、就労のことしか手当てされない。

 精神的・心理的に困難があるというイメージを持たれたら、心理のことしか手当てされない。

 社会的な問題から困難が生じているというイメージを持たれたら、社会的な手当てしか関心を持たれない。

 こんな状況になりがち。

 当事者という一個人、
一人の人間は多面的です。

 それは、
多面的な問題、課題を持っているということ。

 そして、
それらは絡み合っています。

 語っていることは聞かれていることなのです。

 聞かれないことは語れません。

 私たちは、その人の語りをもとにその人のイメージを形作り、関わり方を決めます。

 その語りは、私たちが聞く耳を持っていることについてに限定される。

 つまり、
聞き手によって語りは変わる。
 都合、当事者イメージも変わる。

 そのことを忘れてはならないと思っています。

この項終わり。

参考書籍
『関わることを考えよう ボクたちはこうしてほしいんだ。』(拙著)


大阪近隣の方は、NPO法人わかもの国際支援協会さんが拙著3冊とも取り扱って下さっています。ご希望の方は、どうぞご連絡あれ。
http://wakamono-isa.com/

  


Posted by 聞風坊 at 06:00Comments(0)社会のこと本の紹介

2015年12月18日

当事者は誤解されている 2

 前記事の続きです。

 当事者の語りは、聞き手が聞きたいことを中心に語るので、
 聞き手が作り上げた当事者像、つまり虚像が市民権を得るのでした。

 もし、

 親のように、聞き手が飲食の問題に関心がある場合、
 どんなものを飲んだか、ちゃんと食事をとっているかについて語ることになります。
 そうすると、当事者についてのイメージは、飲食の問題を中心に形作られます。

 「あん子は、ピーマンを食べん子じゃ。さっき聞いたらまた今日も残したって言いよったわ」
 「好き嫌いはいかんねぇ。だ、オレが好き嫌いせんごつ言っちょくわ」

 非行指導者のように、聞き手が暴力に関心がある場合、
 どんな時にキレるか、そして社会的に許されない行為を中心とした話をするでしょう。
  当事者のイメージは、非行不良行為をする人として形作られます。

 「また、やったげな。ま、アイツならやりかねん」
 「じゃわ、そういやこん前もやりよったわ。まこち、あんガンタレが!
 
 ジャーナリストのように、聞き手が社会問題に関心がある場合、
 どんな風に社会から害を被ったのか、または社会に害を加えたのかを語るでしょう。
 当事者のイメージは、被害者か加害者かのどちらかに単純に割り振られ形作られるかもしれません。

 「なんの罪もないのにこんなにひどい目に遭ったかわいそうな人」
 「社会が悪いからこんな目に遭った被害者」
 「この人があんなことをしたのは社会の不寛容のせいだ。加害者と言うより被害者だ」

もし聞き手が、
 教師のように学力に関心がある場合、

 就労支援者のように就労に関心がある場合

 カウンセラーのように心理に関心がある場合、
 
でも同様でしょう。

この記事続く。

 参考書籍
『関わることを考えよう ボクたちはこうしてほしいんだ。』(拙著)

  


Posted by 聞風坊 at 06:00Comments(0)社会のこと本の紹介

2015年12月16日

当事者は誤解されている

 困難を抱えている人という意味で当事者という言葉を使うとして、

 当事者は誤解されている。

と思うことがしばしばあります。

 それは、どうも当事者が自分を語る場面で本音を語ることができていないからのようです。
 本音が語られていないから、本音とは違う当事者の語りをもとにした当事者イメージが誤ってしまう。

そんな気がしています。

 なぜ、
当事者は本音を語れない。
 と思うのでしょう?

 その理由の一つは、聞き手(含む主催者)にあると見ています。

 聞き手は、自分が聞きたいことを当事者から聞きたいからです。
 それ以外のことはあまり熱心に聞かない。

 都合、当事者は聞き手が聞きたいことを中心に語ることになります。

 その結果、当事者はその語ったことをもとに理解され、人々に周知されます。

 それは、その当事者の語りたいことの一部でしかないのに、しかもそれはその人の人生の一部分を語っただけなのに、
 その語りで、当事者の全体が表現されているかのように。

 あぁ、あの人は、そんな人なんだ。
  語りを聞いた人は、こう思います。

 その人らしさは、周囲の聞き手によって形作られるのです。
本当の当事者の代わりに、聞き手が作り上げた虚像が市民権を得るのです。

 そうしていつの間にか、
 あの人は、この語りしかしない人なんだ。
   これを語りたい人なんだ。

 そんな聞き手の思い込みが生じ、それが聞き手の世界に常識として広まります。

この項続く。

参考書籍
『関わることを考えよう ボクたちはこうしてほしいんだ。』(拙著)

  


Posted by 聞風坊 at 06:00Comments(0)社会のこと本の紹介

2015年09月28日

湯浅誠さんの「溜め」について 2

 前記事の続きです。

 先日、湯浅誠さんの『貧困襲来』(山吹書店 2007)を始めて読んだのでした。

 この中で、「溜め」の概念が提示されています。
 氏は、人が生きていくには、お金や人間関係や自信などのいろいろな「溜め」が必要だと言います。

 「溜め」は自分を包み、
 外界からの衝撃を和らげ、困った時に手助けしてくれる、
 衝撃緩和材であり、力の源となる。
ということです。

 これ、私が以前から指摘しているPAC三重円モデルと意味するところは一緒なんです。


 ざっくり言うと、
「親・P」が「溜め」として機能していると、人はわりかしスムースに生きていける。
 のです。

 だから、自分の中の「親」を育てるのですね。

 まったく異なる分野からの意見の一致を見て、
ご機嫌な聞風坊でした。ニコニコ

この項終わり。

  


Posted by 聞風坊 at 06:00Comments(0)交流分析本の紹介

2015年09月26日

湯浅誠さんの「溜め」について

 だいたいにおいて、ブームが沈静化してから、それにアクセスするという

典型的な日向時間を採用している聞風坊です。

 先日、湯浅誠さんの本を始めて読みました。
『貧困襲来』(山吹書店 2007)です。
 10年近く前の本ですね。

 実は2、3年ほど前に氏の講演を聞いたことがあります。
そこでは、
 戦うのは効果的ではない。
 との趣旨の発言がありました。

 それを聞いて、当時は、
 なるほどそりゃそうだ。
 っていうか、なぜそんな当たり前のことをしみじみ言うのかしら?
 と思ったのですが、
 この本を読んで意味がよく分かりました。

 氏は、戦ってますグー

 国や福祉行政に対して怒っています。
 攻めよう! とまで言っています。

 そうして社会を変えようとしてきたのですね。

 その方針を大きく変更したのですから、
マイノリティーの権利擁護運動の難しさを確認した思いです。

この項続く。
  


Posted by 聞風坊 at 06:00Comments(0)本の紹介


【お知らせ】
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